魔と死
やっと、やっと書き終わったぞ!
いやー、体調不良だったり難しい場面だったりで先ほど書き終えました!
なので誤字脱字があるかもしれません……
見つけ次第感想で御報告頂けると有難いです。
それでは、どうぞ!
ビキリという音と共に、紫水晶にヒビが入り砕け散る。
──そこに居たのは、金色の髪をした美しい少女だった。
(───は?)
瞬間、零刀が硬直してしまったのはその少女に見惚れたからだろうか。
──それとも、その『解析』結果によるものだろうか。
だからこそ、その少女の眼前に魔法陣が出現し、光ったことに反応が遅れてしまった。
──気がつけば、零刀の視界は勢いよく回っていた。
自分の首の無い身体を、視界の端に入れながら。
(何で……こんな所に……お前が──)
視界が暗くなって行く中、そんなことを考えた──
次の瞬間、ガシリと頭が掴まれ勢いよく引き戻されると、衝撃で一瞬意識が戻り──
「『再……構成』!」
──一瞬だけ黒い魔力に変換された後、再び元の姿に戻る。
「ああ、本当に死ぬとこだったぞ」
首の調子を確かめるように数回首を鳴らす。
「本ッ当に【理不尽】だよなァ。──『魔王』」
解析結果には、こう書かれていた。
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なし LV124 Age 5014
種族:魔族
称号:魔王
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「……」
『魔王』は何も言わずに黄色い瞳で零刀を見据える。
すると、零刀が突然、その場を飛び退いた。
「──ッ!!なんだ?今の…」
振り返るがそこには何も無い。
その零刀を、『魔王』は灰色の瞳で見ている。
「ッ!またか!」
また飛び退いた。
すると今度は先ほどまで零刀がいた場所が灰色の石のように変化した。
そして、零刀の指の先からも同じように変化し始めた。
さらにそれはドンドンと腕を侵食して行き──
「『再構成』できねェ!?この感じ……瘴気か!?」
そう判断した零刀は咄嗟に左腕を切り落とした。
その直後に切断面から黒い魔力が溢れ、腕に変化する。
「ッ!ハァ、ハァ……まさか、『解析』」
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石化した瘴土
何らかの理由によって石化した土。
瘴気が多量に含まれているため近くに生物がいると不快に感じることがある。
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「やっぱ石化か!ンで持ってアイツは特に【魔法】を使った気配は無かったってこたァ、『魔眼』系統の技能か……」
『魔眼』、それは技能の中でも固有技能に分類される技能で、文字通り『魔』に関する『眼』の技能だ。
基本一つの眼に一つ、最大でも二つしか保有することはできないがそれでも視線や焦点を合わせるだけで発動できるのでかなり強力な技能と言えるだろう。
有名どころで言えば『毒の魔眼』などであるが『鑑定眼』も魔眼の一種である。
「だとすると、今のは『石化の魔眼』か。んで持って最初のも『魔眼』だとすると……マズイな。『魔眼』系統の技能を優先に『解析』だな」
そう言うと『瞬動』で斜め前に駆け出した。
それと同時に零刀のいた場所が石化する。
(一応『魔眼』の効果が現れる場所は俺の【魔素視】で補足できている。まあ、簡単に言っちまえば眼から魔素が飛んでそれに当たると発動って感じだな)
『瞬動』で左右に揺さぶりをかけることで補足されないようにしながら距離を詰めて行く。
「これで終わりだ!」
そして黒剣を突き立て──
「──は?」
──られずに硬質な音と共に弾かれた。
その目の前には水色の瞳をした右眼があった。
そして左眼が白色に変わると、零刀は何かに吹き飛ばされた。
(クッ、間違いなくアイツの目は黄色と灰色だったハズだ!なのに何故色が変わって──)
そのとき、『魔眼』の『解析』が終わった。
(──は?)
そのまま壁に叩きつけられる。
「ガッ、ゲホッ!……なんだよ…それ…全ての魔眼を習得できる技能なんて聞いたことがねェぞ!」
『魔王』の眼が輝きを放ちながら、眼前に【魔法陣】を生み出す。
(『魔力眼』での魔力放出と『魔法眼』での魔力を収束、増幅させる【魔法陣】ッてまさかッ!)
咄嗟に『瞬動』を使って全力で飛び退く。
瞬間、轟音とともに零刀がいた場所を光線が駆け抜けた。
閃光に数瞬遅れ、爆発が起こる。
(目からビームとか……アニメとかだけにしろよ!ってか最初に首をはねられたのもアレか──)
爆風で飛ばされながらも大勢を立て直そうとする零刀を
オレンジ色と水色の左右で違う色をした瞳が凝視していた。
すると突然、零刀が地面にうつ伏せに叩きつけられる。
「グッ、ガァ!『解析』……なる…ほど、『障壁の魔眼』で障壁を生成して……『重力の魔眼』で叩きつけたってわけか……!」
【身体強化】を全力で使いながら身体を持ち上げようとするが、上がらない。
(クソッ、コレは本格的にマズいぞ──)
その【理不尽】に対処するためにも顔だけでもと上げる。
「──あ」
視界に入ったソレを、『解析』の使える零刀は理解できた。
──理解できてしまった。
ソレは通常の生物であれば、必ず訪れる理とも言えるもの。
それは、死
そしてそれを与える──
(──『死の魔眼』、か。そうか、俺は、このまま死ぬのか──?いや、俺は、まだ死ぬわけには行かねェ!俺はまだアイツらにあって、言わなくちゃァいけねェことがあるんだ!どうすればいい!俺は、この【理不尽】を退けるために何を犠牲にすればいい!何を変えればいい!?)
そんな零刀の身体に、許容量を超えた瘴気が入り込み、蝕み、死を与えていく。
(グッ、俺、は、こんな所で──)
しかし、その抵抗も虚しく零刀の瞼は閉じていった。
何故かまた主人公が死にかけるなんて……なんてこった!
これが運命の強制力か!!




