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思想と到着

今日の分です。


では、どうぞ

私は気が付けば『彼』を目で追っている。勉強も出来て、運動も出来て、カッコイイ『彼』を。


『彼』は私が中学の時に助けてくれた。周りの女子達にいじめられていたところを助けてくれた。「もう、大丈夫だよ。」って言ってくれた。笑ってくれた。

その日から私は『彼』に惹かれていた。

でも、私は『彼』の隣にいない。なのに、なんであなたはそこにいるの?どうしてあなたは『彼』と笑っているの?どうしてあなたと一緒にいる『彼』が楽しそうなの?


ねぇ、どうして?


私はこんなにも『彼』を思っているのに。

なんで私じゃあなくてあなたが『彼』の隣にいるの?


私が『彼』の隣にいれないのは『あなた』がいるから?


『彼』が私を気にかけてくれないのは『あなた』がいるから?


なら、『あいつ』がいなければ…


そうして、そう考える様になってからしばらくして『異世界』に召喚された。


『彼』は『勇者』だった。


私からすれば当たり前だと思う。


そして『あいつ』は『生産職』だった。それも『ハズレ』とまで言われる。


これで『彼』の隣に『あいつ』はいれない。


これで『私』は『彼』の隣にいれる。


──ハズだった。


それでも『あいつ』は『彼』の隣にいた。


私は『彼』の隣にいない。


どうして?


やっぱり、『あいつ』がいるから?


ろくに訓練にも参加しないで、それでいて『彼』に注意されても反発する。


あんなヤツいない方が良いよね、その方が喜んでくれるよね?


ああ─



───邪魔だなぁ。


------------------------------------------------------------


なんで『あいつ』はいつも『彼女』のそばにいる。

そして、なんで『彼女』は楽しそうなんだ。


『彼女』に相応しいのは『お前』じゃあない。


俺だ。


『彼女』は優しいからな。だから『お前』の事も気にかけてくれる。


──ただ、それだけだ。それだけなハズなんだ。


『ハズレ』のクセに─


─邪魔だ。


------------------------------------------------------------


─どうしてだ?


何で、俺は、お前に⋯。


何で気がつかない?


まさか、本当に⋯?


ふざけるな!


⋯何でだよ。



------------------------------------------------------------



…いいねえ


いい具合に歪んでいる。


君らには期待しているよ。


僕のために


『この世界』を──





─どれだけかき乱し、楽しくさせてくれるかを、ね。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




移動中だが何もなかった。

本当に、何も。


なんか『嵐の前の静けさ』みたいだね。


⋯縁起でもない。


戦術や作戦と言っても今までそういう訓練をしたわけでもないので、話し合いもすぐに終わる。


ご飯もお弁当のようなものだけだ。


─ここで『経験値』の話をしようか。『経験値』とは魔物を倒すことによって手に入れることが出来、自身のLvが上がるために必要なものである。

しかし、複数の人数で戦闘を行った場合の『経験値』はどうなるのだろうか。

答えは『パーティーメンバーに分配される』だ。

この『パーティー』と言うのは互いが『パーティーメンバー』である、と認識して、『ステータスプレート』を重ねる事によって組むことができる団体の事だ。大体5~6人ほどで組まれることが多い。理由は人数が多いと『経験値』の旨みが少なくなるからだ。


あと、『レベルアップ』と『ステータス』についても大切だ。

『ステータス』の中で訓練をして上げられるのは『魔力量』のみである。

他の『ステータス』はいくら筋トレをしようが上がることは無い。

筋トレなどが無駄ということではない。

『レベルアップ』する事によって、『ステータス』が上がるのは当たり前だが筋トレなどをする事によってその『ステータス』が上がる量が増えるのだ。

そして、『スキル』も『経験値』を手に入れることによってLvが上がるらしい。


それよりも─


「僕達のパーティーって、前衛多くない?」


なんせ、後衛が彩しかいない。


「うーん、ホントだね」


『勇者』 光輝

『守護騎士』隆静

『槌操師』鈴

『治癒師』彩

そして

『錬成師』零刀


偏りすぎである。


「まあ今日は2パーティー合同だし、大丈夫か」


「うん、向こうのパーティーには魔法職もいるしね」


「その場しのぎだけどね」


「まあ仕方ないよ」


「そういえば俺達の付き添いってアドルフさんだよな」


「うん、あの人がいるなら万が一にも大丈夫だね」


という光輝に


「光輝、気持ちはわからなくもないけど油断は禁物だよ」


と零刀が注意する。


「気をつけるよ。でも、レイにも期待してるよ」


「僕、一応『生産職』なんだけど…」


「レイが前もって迷宮探索についての事を調べてたのくらい知ってるよ」


「⋯バレてた?」


「逆に気づいてないとでも?」


隆静の一言で笑いが起きる。


「レイくんを頼りにはしてるけど、無茶はしないでね」


「りょーかい」


そしてアドルフの声が響く


「みんな、着いたぞ!ここが迷宮都市『オルデール』だ!」



どうやら到着したようだ。



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【『ハズレ』と言われた生産職でも戦いたい!!】
並行して書いているものです。

【ココロミタシテ】
何となくで書いた詩です。
これらもよろしくお願いします。
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