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くっ⋯、眠い。

土日は基本的に更新はありません。

騎士団長である俺はひとり、考え事をしながら自室で人を待っていた。


この部屋は俺が騎士団長になってから貰った部屋だ。


⋯この部屋にいると随分と偉くなったものだと思う。


『勇者』の指導係にまで任命されたんだもんな、とふと、思い出す。


------------------------------------------------------------


『勇者』が召喚されてから最初の戦闘訓練。


正直言ってしまえば武器を扱ったことの無いうえに平和そのものだった場所で暮らしてきたこいつらに対して最初は『期待』はしていなかった。いや、できないと思っていた、の間違えか。変な構えをとるやつもいたし。もともと『剣術』スキルを持っている者もいたが初めての武器という事もあり、なかなか引かれるヤツはいなかった。その中でも『勇者』のコウキと『守護騎士』であるリュウセイは『ステータス』での力押しではあるがなかなか見どころのあるヤツだった。だから俺が相手をした。まあ、負けるわけが無いよな。


そうして問題の『アイツ』の出番がやってきた。


召喚されたものの中で唯一の『生産職』。それも、あの『ハズレ』と言われる職業だ。


試合が始まってからまず、気がついたのが、ほかのものと違い「自分から仕掛けに行かない」。けして恐怖で足がすくんでいるわけでもない。


先に動いたのはうちのものだった。


─そして自分の目を疑った。


今まで武器を使っていなかったからか、剣は拙いが、相手の勢いごと後ろに流したのだ。


─ありえない、と思った。


しかし、それと同時に「まぐれではない」と理解できた。


だからこそ確かめたかった。


そして『レイ』と、試合をした。


そして気がついた。


こいつ、『身体強化』を使っていやがる。


それも一部にだけを複数箇所。それも身体を動かすのに必要な筋肉と連動する筋肉に。


ありえない。


まだ殆ど教えて貰ってないはずなのに。


──こいつには『才能』がある。『勇者』以上の。


そう思った。だからどこまでやれるのか楽しみになった。


思わず[飛斬]を使ってしまうレベルに。


[飛斬]はスキルではなく、『魔力操作』の応用で、魔力によって斬撃を飛ばしているのだ。


それすらも『逸らし』た。


3つめは躱して、振り切った瞬間を狙い距離を詰めてきた。


でも、所詮はLv1、驚かされはしたがスピードも圧倒的に足りて無い。


だからこそ余裕を持って剣を弾き飛ばした。


Lv.が上がった後が楽しみだ


と、言おうとした。


突然、背筋に悪寒が走る。

なんだ、この感じは。まるでいつか魔族とやり合った時のような─


誰かが止めようとする声が聞こえた。


次に、殺気を感じた。


その瞬間にはもう反射的に剣を振っていた。


自分でもぎりぎりで刃ではなく剣の腹に当てられたことを褒めたいくらいだ。


刃を潰してるとはいえ打撲じゃ済まないからな。


その日の訓練はそれで終了した。


⋯念のため、少し気にかけるように伝えておくか。



2日目の戦闘訓練でも驚かされた。


─何せ戦闘スタイルがまるっきり変わっていたからだ。


普通、そんなに簡単に戦闘スタイルは変えられるものではないんだがな。


戦い方としてはなかなかだったが昨日感じたものを感じ取ることが出来なかった。


それは、2日以降の戦闘訓練でも確認出来なかったうえに、しばらくすると、戦闘訓練そのものに参加しなくなっていた。


─そこでのレイに対しての興味は薄れていた。



しかし昨日、たまたま訓練場を通りがかった時に見たアレは─


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



”コンコン”


(─っと、もう来たか)


入っていいぞ、と言いかけた時にはもう部屋に入られていた。


「あのなぁ、ノックするなら返事くらい待てよ」


「まあ、そう言わないでください。気配くらいは私でもわかりますので大丈夫です」


「そう言う問題じゃあないんだがな、リーシャ」


そして、2人は訓練中や普段の様子などを話し合い、意見を共有していく。


これは普段の様子や訓練の様子などの情報を交換し合い、訓練や生活のサポートをより向上させていくためのものである。




そしてその中には当然、零刀の話しもあった。


次から迷宮に向かいます。

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【『ハズレ』と言われた生産職でも戦いたい!!】
並行して書いているものです。

【ココロミタシテ】
何となくで書いた詩です。
これらもよろしくお願いします。
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