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ぽたぽた、って。両目からいっぱい涙が溢れ出てきて仕方ない。
あれから俺は逃げた。
周りから愛される兄から、俺の実の兄から。
怖くて、寂しくて、身体が壊れそうなほど震えた。
俺は、俺は……見てきた筈だった。
マナトの前だと、笑顔で一生懸命になって可愛い我が子に構う両親の姿を。
だけど俺が視界に入ると、それが一切無くなって。
なんでいるの?と問うような目で俺を見つめてくるお父さんとお母さん。
そんな視線を気にしてないよっていう態度で、俺は話し掛けた。
マナトに一生懸命話し掛ける両親のように、俺は両親に話し掛けていた。




