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だから愛しくて

この小説はBLです

BLが苦手な方は観覧ご注意ください


1 高鳴る鼓動



「告白・・ねぇ・・・」

隣の教室の廊下で女子が男子に告白をしている。この学校では日常茶飯事だから別に俺は気にしないし、周りの連中も特に気にしていない。普通ならワーワー、ギャーギャー言うところだろ。

だがこの獲院学園高等部わくいんがくえんこうとうぶは有名人学校だからだ。


有名人学校と言っても有名人が来ている訳ではなく、芸能人を目指して入っている人達が大半多い。

声優、モデル、女優、ダンサー・・・・ほかにもいろいろあるが各目指している物によって、

場所、時間、日程、クラス、全部がバラバラで分かれている。

芸能人としてデビューしている連中もいてる。大抵そうゆう奴らがモテる。

デビューしているやつらは大抵同じことを言う

「みんなはいいよね~レポートとか余裕でかけて、私なんてレポートいっぱいあるからさ~」

ってな。

もちろんデビューしている連中は大変だ。学校と仕事の両立は忙しいだろう。中にはデビューしていても暇な連中はいるが大抵学校にこれないぐらい忙しい。

余裕でかけるんじゃない。







なにもすることがないから書けるだけだ・・・・。







俺、東吾 湊( とうご みなと)はなんのあてもなく、夢もなく、ただただ親が決めた高校に

入っただけだ。

毎日何の変りもなくただ暇な毎日を送っている。



「きゃーちょっとやめてよ~も~」

教室の窓から壁にもたれながら外の景色を見ていると、雪が降ってきた。

そのせいで今日はうるさいのだろう。

高校生にもなって雪が降っただけでぎゃーぎゃーわめいている連中には

俺はよく理解できなかった

雪が降ると道が凍って滑るし、積もると邪魔になるだけだし、よくよく考えたら

迷惑なことだらけだと俺はつくづく思う。

今日の日付は12月15日、この時期で雪が降るのは俺の地域では珍しい。

例年より早くふっていた。

どうりで朝から寒いと思ったわけだ、もうすぐしたら雪がふるとは天気予報で言っていたが

こんなに早いとは思ってもみなかった。


「12月15日・・・明日は俺の誕生日・・か・・・」

誰も明日が俺の誕生日なんて知らないだろう。なぜなら誰にも言ってないからだ

話すって言っても話す相手がいない。

高校入学式の時に何度か話しかけられたが俺は人とかかわるのは嫌いだ。

だから俺は'友達'と言う言葉だけの付き合いはしない。そう決めのだ

人はすぐに人を裏切る、人を信じては傷つき 傷ついては人を嫌う

そうゆう生き物だろう・・・って俺はずっと思っていた―――――――今は・・・






「・・・・・・・・」

窓から雪がふるのをじっとみていたら廊下から歩いてくる音が聞こえてきた。

そのまま俺の隣にきて、しゃべりかけられた。

「よーう、湊 何じっと見つめているんだよー」

いつもは保健室にこもりっぱなしの神無月(かんなづき)だ。

あまり面識はないが、俺がよく体調を崩した時にお世話になっている

体調を崩すと言っても人込みが苦手な上に低血圧でよく倒れそうになった時に

ベットを借りているだけだ。

「あの、神無月・・先生俺を下の名前で呼ぶのやめてもらえませんか?」

一瞬先生と呼ぶのを忘れていた。神無月は学校の女子たちから人気者でよく呼び捨てで

呼んでいたこともあり俺もつられて言いそうになった。女子の中には神無月のこと下の名前で

呼ぶやつもいるとよく噂で聞く。

「おいおい、俺の質問は無視か?」

「聞いているのは俺の方です」

神無月の質問の前になぜ俺を下の名前で呼ぶのかがわからない。最近神無月は俺を下の名前で

呼び始めた。大してしゃべることもなく生徒と教師の関係なのに訳が分からない。

「湊の方が呼びやすいからだよ、ただそれだけだ」

「・・・・・・・・・」

「でっお前はなんでじっと窓なんか見つめているんだよ」

ただそれだけの理由?だったら普通に呼べばいいのに

やっぱりよくわからない・・・前々から神無月のことを不思議に思っていた

急にジュースをくれたり、抱きしめられたり、よくわからない行動をしていて俺は意味が分からなかった

「別に、普通に窓を見ているだけです」

「おっ雪が降ってるじゃん、ラッキー」

「・・・・なんでそんなに雪が降ってるだけで喜ぶんですか?」

まただ。喜ぶ連中がわからない。なぜ?何のために?

「なんでって、雪が降って喜ばない奴はいないだろ」

にやにやしながら神無月に言われたが俺はさっぱり理解できなかった

俺も小学生の時は雪が降ってよく喜んでいたが、今は高校生。

そんな感情もなくなった。よく考えたら困ることばっかりだったからだ。

「大人なのに喜ぶんですね」

「お前は喜ばねーの?雪嬉しくねーか?」

「全然嬉しくないです。むしろ大っ嫌いです」

寒がりな俺にとってはまったくの不向きだ。毎年冬の季節になると嫌気がさす。

時々動物が羨ましく感じる。冬の間は冬眠できて春になったら出てくる、

俺にとってはすごく羨ましい事だ。

「ふーん、嫌・・・ね・・・まぁ寒いのは俺も苦手だけどな」

寒いのが苦手なのになんで嬉しいんだ?やっぱり俺には理解できない。

「・・・・・・」

「まぁまたゆっくり喋ろうぜ、俺これから研修だから、じゃあな、湊」

そう言うと神無月は俺の頭をポンッとたたいて廊下をカツカツ音を立てながら歩いて行った




俺は一瞬心臓が早くなった気がした

神無月に触られた瞬間、ドキッとした

まだ感触に残っている・・・・

なんだ・・・この気持ち・・・・こんなの今までにない・・・初めての感触・・・

ドキ、ドキと心臓の鼓動が早くなり顔が真っ赤になってきてるのが自分でもわかった

「な・・・んだよ・・・くっそ」

頭の中が真っ白になり、訳が分からなくなりイライラしはじめていた

俺は頭の中が整理できないまま雪がぱらぱら降っている中傘も差さずに家に帰った




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