第八話悪夢の運動会
今日は幼稚園の運動会だ。クラス対抗でするらしい。先生たちは頭が悪いようだ。年少のクラスはひとクラスしかないのに、、、
「運動会、他のクラスに絶対勝ちましょーー!!」
「おおー!!」
みんなはやる気満々だ。ここは早く他のクラスがないことを教えてあげるべきか、、、
「せんせー。ねんしょうぐみってぼくたちだけですよ」
シーーン………
「じゃあまずリレー出たい人ー!!」
「はぁい!!」
「ぼくもぼくも!!」
無視っ、、だと!? なぜだ、みんな俺が喋る時は黙って俺の方を見ていたはず、、、無視なのか!? もう一度言ってみるか、、、
「せんせー。ねんしょうぐみは1くらすですよ」
シーーン……
「じゃあ玉入れでたい人ー!!」
「やりたぁい!!」
「わたしぃ!!」
無視だっ!! なぜだ、、、俺が何かしたのか!? くそっ、わからんまぁいい、、、やるなら全力でだ、、、
「せんせーぼくリレーがいいです」
シーーン……
なにぃ!? この発言も無視だとぉ!? こんなのありえない、、、先生として失格だろ!!
「じゃあ運動会は今からです!!」
「はぁい!!」
いきなりだと!? この世界の運動会なるものは長い時間仲間と共に練習して最後にその集大成を見せるものではないのか!?
「外に出ましょう!!」
パシャ、パシャ
外には多数の保護者がカメラを持って待ち構えていた。
「きゃあ!! 蓮くーん!!」
「蒼ー!! こっちみてぇ!!」
なぜもういる!? 運動場ぎっしり詰まってるじゃないか!! どうやって競技を進めるんだ!? ていうかなんでもういるんだ!?
「はるくーん!!」
「晴人ー!!」
くそっ!! あいつらもきてやがる!!
「では第一種目は、保護者対抗、お父さんリレーです」
一発目からそれなのか!? それは普通、昼休憩の前や後にするものではないのか!?
「晴人! お父さん優勝してくるからな!! なんてったってお父さん100メートル2秒で走れるんだからな!!」
嘘だろ!! 世界記録が9秒台だぞ!? こいつは馬鹿なのか!?
結果、最下位でした。
やはり嘘だったか、、、まあいい次は俺がいいところを見せて友達を増やしてやろう!!
「次の種目は保護者対抗、お父さんの大玉転がしです」
また保護者かよ!! 生徒に見せ場を持たせろよ!!
「任せろ晴人!! なんてったってお父さんは大玉転がし2秒でできるんだからな!!」
2秒好きすぎだろ!! てかそんな早く無理だろ!!
結果、最下位でした。
くそっ次はなんの競技だ!?
「次が最後の種目で、閉会の言葉です。大倉、剛さんお願いします」
早すぎだろ!! てか子供なんもしてねぇぞ!? ていうかなんで父さんが閉会の言葉言うんだよ!!
「イェーイ。やっほー、晴人みてるぅ?」
くそっ!! 前の体なら今すぐ鼻の骨へし折ってやるのに、、、
「えぇー、この大会の優勝者は、、、晴人!! メダルではなく父さんからの熱いキスをお贈りします」
あいつは頭がおかしいのか、、、? ってかやめろ!! 近づいてくるな、、、やめろ!! うわぁーー!!!
バッ!!
「どうしたのそんなに慌てて起きて?」
「なんだぁ、運動会が楽しみなのか?」
なんだ、、、夢か、、、
ん、、、? 待てよ、、、運動会、、、?
お読みいただきありがとうございます。もし位