第五話初めての花粉症
ヘックシュン!!!
「あらぁはるくん花粉症? いやぁねぇ」
この世界には、花粉症なるものがあるらしい。花粉症というものはくしゃみや鼻水を止まらなくするものだ。 この俺がこんなものに負けるなんて、、、
「はいこれ、お薬。飲んだら楽になるわよ」
飲んだら、『楽になる』!? この言葉は確か、相手に毒を飲ませるときにいう言葉では!? くそっ! やめろ! 飲ませるな!!
「やっ、やあ!!」
「あらぁ。なかやまきんに君の真似? 上手ねぇ」
違う!! 誰だそれは!! 俺は飲みたくないと言っているのだ!!
「さっ、早く飲みましょうねぇ」
茜が粉薬を水に入れようとする。
やめろっ!! 入れるんじゃない!!
「やっ!! やあ!!」
「また真似してるのぉ?」
だから違う!! くそっ、、、こうなったら水をひっくり返す!!
バタッ
「まあ大変。こらダメでしょはるくん!」
ふぅ、どうにか危機は免れたか、、、
「もう一度入れてきたわぁ」
な、なにぃ!? もう一度水を入れてくるだと、、、さてはこいつ水を生み出す上級の魔法使いか!?※水道水です
俺の二度目の人生、ここで終わりか、、、
ゴクッ
あれ、、、? のめないこともないぞ、、、もしやこれは本当にただの薬なのか、、?
「よく飲めましたねぇ。 じゃあこれ食べてもいいわよ」
茜はたまごボーロをハルトに渡す。
た、たまごボーロだっ!!
ヘックシュン
くそっこんな大事なときにくしゃみが!!
「止まらないわねぇ、、、一応病院行っときましょうか」
病院、、、? なんだそれは、、、?
「さっいくわよはるくん」
茜はハルトを連れて車に乗り込む。
確かこの乗り物は車、、、馬車よりも早く移動できる優れものだ!! やった!! どこかに連れて行ってくれるんだ!!
〜走ること20分〜
「ついたわよー」
ここが、病院、、、? なんだこの白塗りの建物は、、、 なんだあの赤色の十字マークは!? 魔王軍のシンボルマークも確かあんな感じだった、、、 ここは魔王の城!?
ハルトは入りたくないからジタバタ暴れる。
「大丈夫よ。怖いところじゃないから暴れないでね」
怖いところじゃない、、、? こいつさては魔王軍のものなのか!?
ウィーン
中に入った。
中には人がたくさんいるな、、、皆怪我をしているものばかりだな、、、そうか、ここは教会のような場所で人々の傷を癒すところなのだな!!
「はるくんもここで花粉症診てもらいましょうねぇ」
やはり!! この不治の病を治すことができる場所!! ここは教会だ!!
「ぎゃーー!!」
「うぇーん!! 痛いよぉ!!」
っ!! なんだあの悲鳴は!? あそこの部屋の中からか、、、あそこに入る前は怪我などしていなかったが、、、
部屋の中から子供が出てくる。
!? なんだあの針で刺したような後は!!
もしやあそこの中で拷問が行われているのか!?
「大倉さーん。次どうぞー」
「はーい」
なっ!! あの部屋に入るのか!? やめろ!! 俺を連れて行くな!! 俺はまだ死にたくない!! やめろ、やめてくれ!!
ーYOU DIEー
※嘘です。
その日のうちに花粉症はおさまった。
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