表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集  作者: 空束 縋
3/13

ハイビーム










 光にあたるのが怖くて

 日影ばかりを歩く僕


 明るいのは駄目だ


 きらきらして眩しくて

 眼の奥が痛くなる


 暗い方が良い


 多くのものを見なくて済む

 多くのものに見られなくて済む



 兄弟は僕と違って

 いつも皆の真ん中で、きらきら輝くもんだから

 まともに見たことなんて無かった


 例えるならそう、真夜中の田舎道で

 ヘッドライトのハイビームに照らされていたんだ


 羨ましいなんて思わなかった


 だって彼は、照らす光が強すぎて

 目を眩ませた対向車に

 轢かれて死んでしまったんだ



 僕は真夜中の田舎の山奥で

 ずっと膝を抱えたまま

 光なんて求めなくて良かったと

 胸を撫で下ろす


 明るくなくていい

 闇の中でいい

 闇に慣れてしまえばきっと


 さよならだって、怖くない











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ