3(3/8)-ツメキリ節孝-
日刊連続更新中でございます…
あと五話、ございます…
ごゆるりと…
###3(3/8)-ツメキリ節孝-
「畜生顔ぉう、堪えましたか?? 堪えたら、もう堪忍~~っとかって、いってもいいんですよぉう???」
「………………。。。。。」
「ぐっ、ぐぬぅ……」
やめんか、とガーンズヴァルが背後で制止するなか……
ゆうたはメイド二人の私的尋問をうけていた。
「なぜなのだ! 俺は善玉の善意しかないぞ! 俺ちゃんは無罪無実なのじゃい!!」
「まだいいますか!!!畜生顔ぉう!!!」「……よくもルーさまに恥を掻かせましたね…………、、、、、、」
「やーめーてー!!!!!!!!」
げし、げし、どがっ、どがっ、
……というバイオレンスが、椅子に拘束されながら苦悶するゆうたへと、メイドの二人が振るう。
そこに、ルーは必死に首を左右に振りながら、涙を振り落としながら、ちらばせながら、阻止をはかる……が、いまいち効果が無い。
そのメイドの一人……イリアーナ……が、ぴたり、と攻撃を止めて、
「…………ま、まあ、わるくないところが、なかった、とはいいませんよ?」
「 あん? 」 とゆうたは問い返す。
「ま、まぁ、小刀で削ぐよりかは、爪先の指肉を少し削られるだけで、まあ、まぁぁ……安全、といえば、安全でしたけど、」
「はぁ?」
「それは……そう、ですが……」
タチアナも、消極的にではあるが、賛成の素振りを示した。
「ルー?、どんな使い方したのよ?」
「あのね…………ぐすっ、……」
…………、、、、、。。。。
「……あーーー……」
「ルー、爪のラインの部分で切る、ってあんときおれちゃん言ったけどさぁ、厳密にそれやっちゃうと、
爪の際の指の肉……というか、爪との間の皮膚?それが、そげちゃうことも、あるんだよね……」
「やっぱり、畜生顔が原因ですか!!」「……ぅー……、、、」
「まあ否定できんのう……」
……、
「このぉ!」「……。。。。。」
「ぎゃっ?! ぐぇっ!」
またも荒れて騒々しくなる、ゆうたの周辺。
「ふーん、」
その模様を余所に、
「まぁ、お手並み拝見、といこうじゃないの?」
エリルリアはそう言った…
「ぬ? どういうことだ」
「あ、あのっ、ユウタ、もし、お気を害さなければ、なのですけれど…………」
ルーは口ごもりながらも、説明し、
「……俺ちゃんが、つめきり係ぃ?」
こくり、と頷いた、ルー。
ゆうたはしばらく、顔の表情を逡巡させ……
「まあ、いいがね、」「! ありがとうございます、ユウタ!」
承諾した、ゆうたである。
「で、だれのきればええの?」「そ、その……どうしましょう、」
「……我が、最初に、指の爪を供そう。」
そう声を述べたのは、ガーンズヴァル。
おっ、とゆうたが声を上げる。ルーも目をぱちくりさせた。
ガーンズヴァルは、ゆうたに眼光を合わせて。
「……任せるぞ」
顎を引いて、頷いて招く、ガーンズヴァル。
同時に手招きをした、ゆうた。
……?
「………………」「………………、」
……ふたりは、その場で硬直した。
どっちにだれがいく?
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