2(2/8)-ツメキリ節孝-
日刊連続投稿中です…あと6日分ございます…
みなさまごゆるりと…
###2(2/8)-ツメキリ節孝-
「そんで、俺に来てくれ、と?」
「………………、。」
こくり、とルーは小さく頷いた。
「わかったよ、……「!! ユウタっ!!!!……」!? わぁっ?!」
がばっ、と抱きついてきた、ルー。
そのまま、俺の身体を抱きしめ……俺と比較してルーの身体が小さかったので、
絡みついて、はぐりついて、へばりつくようになってしまったが、ルーのやつは。
「うぇんうぇんうえんぅぇんぅえん……ゆうたぁぁぁぁぁ……」
「……ルー、」
縋ったまま、
そのまま、落涙する、ルー。
そのほっぺたには、はたかれた跡があった。
涙は、止まることが無かった。
…………
まあそのルーのやつをもう一度床に置き直して、
「ぐすっ、しゅっ、ぐずっ、……」
まあ、まっとき。
俺は外出の準備を整える。
……
「あ、あれ、?」
ん?
「ユウタ、?」
おお、気配と仕度の準備の内容で、気づいたらしい。
「あ、あの、どこに、行かれる、のです、か?」
ん?
「…ボクを……おいていかないで…………」
…………、、
ちょっくら、買い物……ついてくるか?
…………、
いや、おまえも、ついてこい。
「?! そ、そうなのですか?! ね、ねぇっ!? どこへ、いかれるのですか? っぐすっ、すっ」
ふふん、それはな…………
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「……遅いわね、愚姪。」
壁の時計を見ながら、他人事かのように、そうつぶやいた、エリルリア。
「………………」
ガーンズヴァル共々、食卓の椅子の定位置に、坐っている。
ガーンズヴァルとメイド二人は、エリルローズの手当を受けて、深爪は治癒されていた……
そうして、包帯がその指に巻かれていた。
「……………………」
ガーンズヴァルは渋面をかみつぶした表情で、エリルリアへと気配を飛ばしている。
「……なによ、おとうさん、どうかしたの?」
エリルリアは、わかっている表情で、そう挑発した。
それまで瞑目していたガーンズヴァルは、その瞬間に刮目し、厳かな気配を立ち上らせて、
「……そんな爪を切るような些細なことで、実の姪に、手を上げるものがおるか!」
「なによ、お父さん、私に怒るつもりぃ!?」
冷戦は、熱戦と化そうとしていた。
どうにもならない。
「…………」「…………、、」
……メイド二人、
(えらいことになってしまいましたね。)(……ええ……、イリアーナ)
……
(まあ、そちらイリアーナがもっとうまく立ち回れば、こんなことにはならなかったのですが、)(タチアナぁ?! 容疑そらしですかぁ!? お……おまっ、おまえー!!!)
……メイド二人は、泥沼だった…………
ガバン、
「帰ってきました!」
……――!
「いやぁ、みなさま、どもども、どうも。祐太です。」
食卓の間の中にいる者たち、その全員の目線が、そこに合わせられた。
開け放たれた扉の場所にである。
ルーのふたたびの帰宅と、来訪者……道寺橋、ゆうた、の登場に。
……もっとも、それを出迎えたのは、
「畜生顔~~~~~!!!!!」「…………!!!」
「なんだ銀髪メイドども、って、……ぎゃっ?!」
ティガゴドス!!! ゴドウス!!!!!
「ぐぇっ、」「このー! おまえが、おまえがのせいで-!!!」「………………!!!!!」
ガリウス!!!!!!!
ぎゃーっ!!???
イリアーナのドロップキックとタチアナのボディーブローを両方同時に喰らった、ゆうた。
倒れ崩れた後も、双方からの蹴手繰りとキック、ふみつけの雨あられ……ゴドスキックではないが、
それを多数、浴びせられて、ゆうたは撃破された。
「待て、メイドよ、」「やっ、やめてぇっ!!」
悲鳴をあげるルーテフィアと、
ガーンズヴァルが、制止の呼びかけを二人にした。
が…………
「げひ、げひっ、ぐひっ、ぐふ、ぐふぅーっ……」
「ローズ、頼む、」「ほいさのさっさ」
ゆうたのダメージは甚大であった……
見かねたガーンズヴァルの指示により、、
ゆうたはエリルローズの治癒回復魔術にて、手当を受けた…………
「…………~~~~~っ、、、、」
エリルリアは、顔を左右に振って、頭痛をこらえていた……
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