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17(17/17)-異世界っ娘がやってくる-

書き貯め分射耗いたしました…

書き貯めにうつります…

###17(17/17)-異世界っ娘がやってくる-


     * * * * *







 さて、時刻は夕方。






 ルーの住んでるという屋敷は、思いの外近かった。


 勝手口から、五分も歩いていないと想う。





 屋敷の玄関がみえてきた。




 すると、




「あっ、畜生顔!! またもルー様をたぶらかして!!」


「ルーさま!!」




 ぬぅっ!? 銀髪メイドが二体あらわれた。

 武器は無い!!




 その上……、




(爺っ!)



「…………」





「探しておったぞ。

 ルーや、何処へ行っていたのか?」






「この、ユウタ……さん、の、おうち、のほう、に」




「 ! …………、、っ、」




 そう聞いた直後、のことである。


 ジジイ……老ガーンズヴァルは、一瞬、ジブリのトトロか、と思うかのように、

 顔のひげと体中の体毛を、逆立てた後…………




「…………


 ドウジバシとやら、今朝は馳走になった。そのことに礼を申させてもらう。


 我ら一家、それに使用人のメイドを併せて、恩義がある……


 しかし、もしや、ルーに妙な手出しはしてなかろうな…………?」





 してねえってしてねぇって!!


 妙な殺気とばさねえでくれって!!!






「ルー様、なんだか、湯の匂いがされますね?」



「え、えっとねぇ、ボクは、えぇっと……」




「これは、セッケンの匂い……でしょうか……?」



「ぁう、あう、その……………」




 あーああ、まるで身体検査だ。



 メイド二体が、ルーの身体をすんすんとかいでまわる。




 しかしそんな目でもくじけてないのか、




 ルーはニコニコしている。





「……ルーや、 

 このドウジバシなる者の家で、ルーはどういうもてなしをされたのだ?」



 そう、ガーンズヴァル爺は問うた。



 それに対して、




 ラーメンの食べた後……ネギ……が口についている…ルー。




 その口で、顔をほがらかに、満面の笑みで、ルーは、




「とっても、たのしかったです!」





………………





「…!………――…………」






……………孫がそういうのならば、仕方がない






 ガーンズヴァルは呻いた。





「ほっ……」



 俺も、首の皮一枚つながった状態だ。





「!」




 そんな時、メイドのかたわれ…………タチアナ、という方だ……が、

 なにかに気づいたように、ルーの顔をのぞき込んで、




「…ルーテフィアさま、御涙の跡が」



「あっ…」



 ルーは何の気なしに、




「あのね…最初に、ユウタにおこられたの。そのとき、ボク…」




 真正直に答えてしまった!

 その上、なんだか、大切な思い出…というか、経験?体験…を語るように、なんというか嬉しげに、答えた、ルーのやつ。




 そんなムードとは裏腹に、タチアナさんとイリアーナの目が、ものすごく鋭くなって、俺へと穿たれた。



 



 そうなると、予測される次の事態は?





 あっ、やべえ。





「………!ッ」




 顔を振り向けると、

 殺気と怒気をわなわなと立ち上らせはじめた、ガーンズヴァルと目が合って……




「ゆるさーん!」








 ぎゃ、ぐえ、ドェッ?! ふぎゃーーーーーっ?!?!






――結局、今回も折檻を受けてしまった、俺である……




























 翌日、






「あいにきたよ、ゆうたー!」





「……、」





 まだ午前というのに勝手口を開けて現れていたルーテフィアに、

 俺は無言になるしか、なかった…………





     * * * * *


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