13(13/17)-異世界っ娘がやってくる-
あと四話分ございます…
ごゆるりと…
###13(13/17)-異世界っ娘がやってくる-
「ふるーちぇ、は、……品切れか。
そんだったら、どうすっかなーぁっ」
がさごそ、と、台所の戸棚を開けたり閉めたりする、俺、ゆうた。
「ちょっと、重めでもいいかな……、、、」
ウィンナーと、卵。
これに炊飯器の白飯を加えて、黄金色のありもの定食を完成させる。
そのようなグランド・マスター・プラン、が、俺の脳内に立ち上がっていたからだ。
さて、その一方で、
「なんです? この、しろい、粒、のようなものが入った容器、は?」
妹の残していった……(毎回片付けるのが、俺な気がする……)
妹さま用の、ちいさな折りたたみ式足踏み台、
それにルーは立って、
「妹はシュガー・ドランカーだからな……
おおかた、ふるーちぇをかーちゃんのからくすねた無糖ヨーグルトでかさ増ししたときに、甘み付けでつかったんやろ。」
妹が食べた後の、ふるーちぇのはいっていた、ボウル。
その残っていた残滓を、ルーは慎重に、指で掬って、口に近づかせ、
舌で、なめた……
……
「あまい!」
「そらそうや、」
なんならあじみしてみる?ということで、
「わぁ……♡」
妹の残していったスプーンに、さらさらぱら、と、砂糖をほんのすこし、……落としてやる。
それをぺろり、としたルーは、はっ! と表情をさせて、
「す、すごぃ……
ボクの世界で、こんな素晴らしい物が、
果たしてこんな、真っ白な、さ、砂糖なんてものが……」
再び、味見する、ルー。
「あまくて、おいしいっ!?
口のなかで、ひんやりする……////
すごい…………すごいよぅ……………」
それから、
「にわとりの、たまごっ?!」
コカトリスのじゃないのですね!? とルーはおどろいた。。
コカトリス? コカトリスって、なんやろうか。
いっぽうの、おこさま……ルーテフィアは、顔をきらきらと輝かせて、
「オムレツっ?! ゆうたの?!」
ノンノンノン、と俺は指を口の前で横に振って、
「おれちゃん、めだまやきがいーのよ、」
「めだま、、…………、、……? 。。。………………、、、」
「 「………………。。。。」 」
これは、互いに譲れ会えない……そんな気配が、濃密に、
このキッチン戦線の中で立ちこめつつあった。
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