10(10/17)-異世界っ娘がやってくる-
日刊連続投稿中でございます
あと七話ございますので、みなさまごゆるりと…
###10(10/17)-異世界っ娘がやってくる-
はてさてそれでそれで、
「まあいいぞ、さあ、入ろう。」
「わっ、わっ、ふゎぁっ//////」
リノベーションされた浴室。
その中に後続のルーも入った頃で、ゆうたは背後を振り返り、
「先に湯船入るか? それとも、髪洗っちまうか??」
「あっ、あぅ、あの、その、洗う、とは?/////」
「これ、」
浴室の一か所にまとめて置かれているシャンプー類の山を指さしつつ、
「シャンプー、やったことないか?」
「頭髪用の、洗浄剤……?! す、すごいっ!!」
ルーは、はじめて見る物だ。
「それに、これは……、お湯!?
温泉、なのですね?! ユウタ!??」
「あのね……給湯器、というのがあってね……」
室内に温泉があるなんて!? と驚くルーである。
それにゆうたは、かいつまんだ概要を話した。
なるほどなるほど、
説明を聞いた。
「人工の、温泉?!しかも魔法も薪もいらないなんて、すっごい!!」
「おいおい……」
ゆうたはあきれたように声を出すしかなかったのだが、
ルーは、確かめるために、ルーはシステムバスのコントロールパネルに、己の指を触れて、異能で確かめたりして、
そんな後なのだから、一方のルーはすっかり感極まってしまっており、
(やっぱり、このせかいって、すごいっ!)
手足をばたばたさせて、
驚いてはしゃいだ。
「……?」
その直後、ルーは湯船の湯を見て、
「なんか、ほかほかしてる…………」
お湯に手を触れさせようとして……
「ああ、そしたらな……」
ゆうたはそれをみて、シャワーのスイッチを入れて、お湯を出し始めた。
それをルーの手そばにさしだして、
「おふろに、こんな新鮮なお湯が……!」
ルーは喜色に顔を溢れさせて、そのシャワーの湯をのぞき込んだ。
そうして、己の手の指を伸ばし…………
ここまでのこの異世界での過ごし方で、注意が鈍っていたらしい。
それとも、自分の異能で、どんなものなのかを早く確かめるためだったのか、
何もためらいもなく……
じゃっ、と手の指にお湯に浸けたルー。
「熱いっ!!」
目をバッテンにすると、
「やっ、やだぁっ! 熱いお湯はこわいよぅっ?!」
「…………」
……
なんともいえない。……
「俺も、小さい頃は熱いお湯が厭だったな……」
お湯の温度を、……まあなんというか、こんなもんだろ、
的にではあるが、ちょうど良さそうな温度まで、設定ダイヤルを回して、温度を下げてやる。
「ほれ、こんなもんでどうだ?」
「これなら、だいじょうぶ、かも、」
「そうか、……」
まだ湯に手を付けていなくて、目でそう判断したルー。
それをみて、ゆうたは、考えて、
さらに一段階、温度を下げた。
「ひゃっ?! つめたっ!」
「~~っ」
こんどこそは、…………
ダイヤルを再び調整した。
「えふ~っ、……/////」
(手だけで気持ちよくなってどうするのかね……?)
湯船の湯の温度は、シャワーよりも若干熱く感じられた。
――それなら、先にシャワーしたほうがいいな……
と、ゆうたは判断するに至った。
そんな過程を踏みつつ、
ゆうたはルーの洗髪を開始したのだが……。
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