表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

221/278

4(4/7)-恋のオーバーフロゥ-










「……ん、ガ、んんが、んあが、んが、グゥ……zzzz……」




“ユウタ!? た、たすけて、アリエスタさんが、アリエスタちゃんが!!?”




「ンガ!?」




“ふっ、ふー、ふー、る、ルーさま、ルーテフィアさま、私のほうが身体がすこし大きいから、体格差で、勝負はもうついておりますわ! もう尋常に、お覚悟なされて……”



“ねっ?! ねぇ、ねえって、ねえってば!! 

 ユウタ、おねがいだから、助けてよぅ!!!”









「……おまえも、男としての華々しい門出を迎えるその瞬間を、その手助けを、この俺がしてやるってんじゃい!」




“な、なにを言って……ゆ、ユウタぁっ?!”




「おまえの、モテモテマン、としての生まれの星がわるかったのだよ……ガルマよ、いや、ルーよ。」





“な、なにいってるか、ぜんぜんわからないよぅ?! た、たすけ……”






“ゆうたぁ、ユウタぁっ、ゆうたぁあっ!!”




“たすけ、たすけ、たすけて、助けてっ、あ、ありえすたさん、ありえすたちゃん、や、やめて、やめてぇっ!!”






 どったんばったん、大騒ぎ。





──わたしのほうが、体格は上!


……体術も、護衛とメイドに、教えてもらった!



 そして、魔術の腕前も、年長さんだから当然として、わたしのほうが上ぃっ!


 うふふふ、ふふふ、あーはははは!!!!


 このわたしの、倍力魔法を掛けた状態の、このわたしなら…

…こんなにも、かんたん! に、組み伏せることが、できて……ふふ、うふふふ……






“あっ……”






^^^^^^^^^^^^^








「……って、えっ?」





 あるべきはずのモノが、ない。


 想像上では、見た目に寄らず、逞しくて素敵であったろう、それの不在と、つるりとした、その股周りの、もしそうなら年齢よりも幼いであろうな造作の、そこの存在。


 一糸まとわぬルーテフィアの姿に、そのように狼藉を振るったアリエスタの方はというと、しばらく呆然となるしかなかった。




^^^^^^^^^^^^^^^^^^



「えぅ、ぇぅ、ぇぅ、…………――あっ、」





「ね、ねぇ、ルーテフィアさま、? こ、これは、これは…………どういうことなのかしら……」




「ありえすた、ちゃん、………………」






「見たな。」




「…………え、ぇぇえっ、と……………………」




 無表情で、そう、とだけつぶやいた、ルーに、アリエスタは、空気の変化を悟って、戦慄し、絶句した。






^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^





「後でおじいさまの話を聞かせる必要がありますね……」




 ルーテフィアのその冷眼と冷えた視線に、アリエスタはぞぉっ、となるしかない。




「我がアヴトリッヒ家、最大の秘密……家臣にも知られてはならない、その秘密………」




「あ、あいつに頼まれて、やりました、」




 アリエスタはとっさの嘘に逃げた。

 ルーはにこっ、となって、




「それって、ほんとう?」




 びくぅっ! とアリエスタはなるしかない。

 嘘がばれたらどうなるであろうか。

 そうとはして、元々己が一番の悪者であるからして、いいわけも否定も出来ようはない。しかしばれたら……





「うそ、ですよね?」




「……──~~~~!?」





「関係を持ったからには、もう、アリエスタちゃん……あなたはボクの秘密と、一蓮托生になりますよ?」



「ひぇぇえぇえぇぇぇ……」







「………」「………」




「………ゆぅたぁ?」




 ユラーリ、と、




「いるんでしょ? ねぇ……」




 暗黒の気配が、今、




「これって……どういうことなのかなぁ……?」




 ルーテフィアから、もたげていた。………










^^^^^^^^^^^^^^





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ