1(1/7)-恋のオーバーフロゥ-
「あぁぉぉぉぉぉん?!!」
果たして、その日も、俺ちゃんは襲われかけていた…………
「ユウタ♡、ユウタ♡♡♡」
「おぉん、ぁあおぉん?!!」
まってくれ、まってくれ……冗談抜きで、やめておくれ!?
そう、とっさに叫んだ俺ちゃん。
すると、
「、。」
ぴた、とルーが停まった。
いままで暴走機関車状態だったのに……
「……」
「……、ん?」
「……ユウタぁぁぁぁ!!!」
「うぉぉん?!」
と思いきや、飛び込んできて、泣きついてきた!!
「ユウタぁぁ、既成事実が欲しいよぉう!!
でも、ボクの年齢でそうしちゃったら、もし授かったとしたら/////// そうしたら、ボクの身体が、耐えきれないだろうし…
ひみつのことも、あるし、
…どうしたらいいのぉぉぉぉおぉぉ……ユウタ……たすけて……」
「ど、どうする、って、なにを、なにをだ??」
「ボクはユウタのことが大好きなんです!!////
でも、こんな方法に頼るしかない、って、
だからといって、強引にこうしているままじゃ、
このままじゃ、没交渉というモノ極まりない、
そのことに気付いてしまったんです!!!
や、やっぱり……き、既成事実を……///////」
「な、なにをいってるかわからんし、おち、おちつ、け? な???」
「ボクは、ユウタに、よろこんでほしいんです!!」
「一緒によろこんで、喜び合える、そんな仲になりたいんです!!!」
………………
「ボクは、ユウタが唯一人の存在なんです。
思い人としても、かけがえのない、恩人としても……
でも、ユウタには、ボク以外にも、アリエスタさんとかが、いる……
それが、とてつもなく、嫌なんです!!!/////
ボクだけを、見て…………見ていて下さいませんか…………?////////」
……それは、どうしたらいいんだろうか……
「そ、そうしたら……キミに、キミにとって、ボ、ボクを、ボクのことを、かけがえのない、唯一人の大切な……ひと……に……、
してもらうには、どうしたらいいんだろう……?」
「ねぇ、……ユウタ…………」
これは、もしや、ラブロマンス…
…ならぬ、ブロマンス、
という
やつ
……なのか?!
「ボクの、……」
「そ、そうしたら、!」
「ボクの、“しんゆー” になって。ボクの、うまれてはじめての親友!
そこから、まずはそこからはじめよう?! ね、ねぇっ!?」
とりあえず返事は保留、としたい。
「うっ、うっ……ユウタぁぁ、あの空色髪女のところにいっちゃ、いやだぁぁぁぁぁ……
ダメだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…………」
結局はそこにいきつくのね……
嫌々、と駄々っ子の仕草になりつつ、のルーのやつ。
ともあれ、などとルーが申したため、俺は後ろめたくなって、今日はアリエスタとは、会わなかった……
“いかないでぇ…………”
…………
ちっくせぅ、なんで、なにがなんでこうなって、!
「いいだろうさ、なってやるよ。ルーのやつの、その、親友に!!!」
その日の暮れのことである。
俺ちゃん、決心した。
「ゆ、ユウタ……!」
「へへっ、」
一世一代の告白……かな?
「ユウタぁっ!」
「どわっ!?」
ルーのやつがとびかかって抱きついてきたので、俺は自分の胸元に、ルーの顔が飛び込んでくるのを、阻止できなかった……
「えへへ、えへ、♡」
「おいおい、ルー。なあにを、そんなに、おどかしやがって……おい、おい?」
「ユウタ……ありがとうございますっ!」
ルーは顔を上げると、
「大好き、です!//////////////」
…………、、、、。。。、、
俺の顔の、俺の両の目に、そのルーのやつのひたむきなふたつの瞳が、磁石の極同士が一致してくっつくかのように…
…合わさった。
「……、、、」「ユウタ、ユウタ♡」
俺にとっては、それだけで十分だった、様らしい。
――最初に呆れられるべき人間は、はたしてだれだったんだろうな?
やれやれ、という奴だ……
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家に帰ると……
確かに護衛のボディーガードは連れていたが……
それ以外には誰もいない無人の家の中で、その人物が待っていた。
「よっす、待ってたわよ」
アリエスタだ。
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