7(7/9)-発明ちゃれんじ!後編-
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残る問題は、肝心の消耗品…レジンなり錬金木質液というのを、
いかにして手に入れるのか? というのが懸案としてあった……
なのだが、
「ゆうた、ゆうたろ、ゆうたろう、」「ふぉっふぉっふぉ、」
「俺はゆうた! …んで、なんだ? ばあちゃんじいちゃん、」
「干し芋、ほしいも、いらんか?」
イラネ、…
「そうか、……」
「じいちゃん、ばあちゃん、そんな世界が終わったような落ち込み方すんなよ……」
……ちょっとお父さん!
うんうん、
……ばあばとじいじが、こんなにたくさん!
デイケアの友達から、干し芋もらって帰ってきたって!
へえ、
……食べきれないわよ~!
どうするの!!
うん? …うーん、
それは、そりゃあ、どうするっていわれても~…
「ルー…今だけは、目を背けて欲しい……」
「ほぇ?」
「は、は、んは、…どこの家でも、生臭い話はあるものでね……」
「…なるほど、」
「ほしいも、?」
……おいしいですね。
でも、チョコレートだとかバニラアイスにはなれないのよね…悲しいことに。
ふぅん、……
「ねぇねぇ、」
うん?
「これを、原料にしちゃいましょうっ!!!」
「干し芋を!?
この、うちのジジババが7キロ以上ももらってカートに詰めて帰ってきた、
この、干し芋を?!」
「はいっ!!!」
「お、ぉおおお……! ……、ぉ…お?」
「ぐすっ、ぐしゅっ、
錬金釜、使い所、あったので、よかったですっ!
ぐすっ…
ボク、めげなくてよかったっ!!
だって、お祖父様の孫だからっ、
そして……大切な、ユウタの、しんゆー、ともだち、だからっ!!!!!」
「おぉ、おお……」
ルーは感極まった、という様子だった。
たしかに、激動の数日間だったな……
「なるほど!?
干し芋原料のレジン液を、このデジタル錬金釜で、作れてしまうっ! ということなのね~…」
「そうなのですっ!!」
なるほど……!
「頼む、ルー」「!」
「オマエに、お願いをします……
レジンが買い足せない、という俺の財政問題と、
俺の家の家庭内不和問題、
このふたつを、おまえの力で、解決を図ってほしいっ!!
たのむ、頼みますっ!!!」
「ユウタ、……♡/////」
「まかせてっ! ボクにっ!」
おおお、大明神様がおいでなされた……
ひいき抜きで、オマエは俺の、救世主だ……
「ふふ~、んっ、♡
ボクの考えは、常に計略どおり、なのですよっ、?」
……それについては、どうだかね、
「えぅ~!!! ゆ、ユウター!!!!」
……やめろ~! こしょっぱい!
さて、こんなあらましでしたが……
こうして、
ボクの発明の道筋は、その第一歩を踏み出したのです…!