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6(6/7)-発明ちゃれんじ! 中編-

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(SIDE:ゆうた)





 さて、……

 成果を述べると、だ。

 デジタル錬金釜は、出力には、成功した。



 ブラボー! コングラチュレーション!!

 ということである、まあ一つの…

 



 無事に錬金が成功した錬金釜の中から、

 まるでターミネーター2のラストを逆回しにしたかのような感じで、

 ドロリとした液質の底から、

 おがくず色の造形物が、姿を現した……




「やったぁっ!!! ユウタ、ユウタ♡////

 ねっ、すごいでしょうっ!!!

 ボク、やったよーっ!!////

 やったやったよーっ!!!!////」



 形状の寸法性もよく出てていて、

 材質の強度も質感も、悪くはない。

 あとは量産性と印刷時の失敗度、これがネックではあろうであったろうが、

 ルーお手製のプログラムは、そのあたりを解決して解消してくれる、スゴイものであったようだ。




「うむ…」




 とはいえ、

 ところが、だ……

 その肝心の、疑似木質液? というのも、けっこー扱いがデリケートなもんでよー。



(もともとは錬金術全般の汎用の薬剤の一つ、一種として、

 異世界で広く用いられているそうで、

 何でも、軍用としても用いられているのだが、

 その用途の一つは……高威力爆薬類!!

 という、かなりおっかない代物であるそうだ……)




 しかも、その上、高価い!!!




 なんでも、

 作るのにめっちゃ手間がかかる、だとかだそうで。

 はっきり言って、ルーの懐が痛むか、俺ちゃんの財布が痛むか、……の、デスマッチ状態でしかなかったわけだ……


 

 

 俺としても、これ以上、ルーのやつがエリルリアおばさんに、いびられる火種は作りたくないなっ……って。





 材質としての性質? は……うーん、悪くない。

 プラモの材質と感じを比べても、十分に悪くはない……。



 正直、魅力的である。

 本音を言うと、飛びつきたい!くらいに。

 


 少なくとも事後硬化などのめんどくさい工程は経なくても良いようにもできるということだし、

 仕上げも、洗浄については、総植物性なので、水で洗い流せば、それでヨシ!

 なんともイージー☆ 

 使い勝手は、正直悪くないどころか、

 これならば十分、乗り換えたいくらいだ、




 そんな要旨のことを、

 やった、やったぞ、と…

 自分らの、かわいいかわいいルーの活躍によって、

 さながら祝宴会状態となっていた、

 その日の夕方での席にて、俺ちゃんが述べて……しまったのであるのだが、





「…我の孫の厚意を、無下にするのかぁッ、貴様ァッ!」




 ひっ?!……っという感じに、

 ガーンズヴァル爺にはとっちめかけられるし、




「「シャーッ!!!!!」」




 銀髪メイド二人には、威嚇されるし、で!


 嗚呼、俺ちゃんの心は、レイニー…っ。。。。





「……ふーん……」




 ところが? 

 なーんか、エリルリアおばさんの様子というか受け取り方は、いつものトゲトゲとした感じとは、どこか違う?

 ようでもあるし、





「ユウタ、ユウタは、満足できない感じでしょうか?」





 唯一冷静だったのは、ルーのやつであった。

 そう聞かれると、うーん、

 高価いレジンでも、似たようなことできるかもな……





「わかりましたっ、今度は、材料を、

 3Dプリンタの、レジン液を作ればよいのですねっ?」



 とルーのやつ。




「あー、どうだろうか……」



「ほぇ?」




 けれど、説明を軽く……

 3Dプリンタのレジン液というのは、

 まだ存在というのが勃興して日が浅いジャンルでもあるため、

 内容物として何が入ってるのか、いまいちわからないところが、ある……

 いやいや、そのあたりを丁寧にしているメーカーはしっかりあるということなんだけど、

 それでも一部の品種であると、

 なにやら工業用の重金属だとかを使っている、とかいう話もあるし、なんだかなぁっ。




 一方で……

 まあ例えば、人体に無害な素材とか、

 樹脂液自体も、

 大豆油だとかの、植物ベースの素材を使うだとか、

 そんな感じで、

 生体適合の認証を取ったタイプの、そういう製品もある、

 だがね? そういうの、めっちゃ高価いのよ!



 個人でやろうとすると、ヤケドしかねない……

 というのがワタクシの当時の見解であったのだが、





「ふっふっふ~ん、!ボクには秘策がありますっ!」



 ふんふん、なんよ?




「ズバリっ! ……」



……



「……錬金術で光造形レジンを生成するぅ?」






 そうなのですっ! とルー。






「でもでもよぉ、」




「はいっ、なんでしょう…?」



 確かに、おれの方で3Dプリンタ用のレジン、

 これが無限湧き同然に手に入るんだとしたら、

 こんなにうれしいことはない……byアムロレイ、

 みたいな! そーんな感じではあるのです、がっ!





「まず最初に…材料はどうする?」




「それについては、おそらく錬金用木質液よりは簡単だと思うので、

 植物質や木質の原料……植物とかのくず、そういうのがあるといいですね?」




「ふーん…

…でもそうなると、

 錬金釜路線を諦めるとなると、

 今度はオマエが、家で自由に造形活動ができない、ってことだしよぉ、」




「ぁぅっ!?」




 もともとのあらましとしてはそうだったやろ? 

 と俺ちゃん。




「あ、あの、ユウタ、?

 そうしたら、3Dプリンタ、って、どのくらいのお値段するんでしょう…?



 ああ、俺の持ってるやつは、安物だけど…ざっと、





「ろ、六万円?


……からあげべんとー、120こ分っ?!!!


 は、はわぁあ……、、、」





「 また気絶しとる……」




 さあてさて、どうすっぺのーぅ???









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