4(4/6)-ルーの発明ちゃれんじ!-
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というのも、
「う~む……」「ぐしゅぐすっ、ぐすんっ…」
泣きじゃくりながら、
勢い任せにボクはいろんな質問をして、
それへのユウタの答えや考えのお話を聞いていると、
なおさら己の考えの至らなさに思い至って、
余計になおさら泣きたくなってきました……
(いや、向上心があるのは良いことだけど、
それで泣くのもどうかとおもうんだけどね…
…byゆうた)
ぐすっ、ひっぐ……
魔法や錬金術を、コンピュータからの指令により、
そのまま発現させる電子機器やデバイスというのは、
この現代地球? には、
ユウタに聞いた所、
知られている限りには存在しないだろう、
とのことでした。
電子から魔導に橋渡しする、
作用素子…半導体が、既存には無い……
そのことは、
つまりは筐体としてまとまった一モジュールが、
独立した家電製品のようにパッケージされて、
直接魔法を発現行使させて直接錬金術や魔法の作用を行う、
そうした代物は、現状、前例が無い、ということでした。
要するに、ユウタの世界の洗濯機やエアコン、ホームテレビのように、単一で機能が完結させることが、
ボクの挑もうとしている目的のこの場合において、
機能と作用の相互が、
継ぎ目なしのシームレスには、つながらないのでは?
という話のことです。
ならば、魔法の行使自体は錬金釜側のプリセットに任せ、
それへの制御部位だけ、
電子コンピュータとして独立させるか、
というのを、ボクは想定して考えました。
継ぎ目なしではつながらないのなら、
ならば、段落を途中に設けて、個々に分けた上で、
演算処理側と作用装置側の、仮に2つとして、
このようにそれぞれの機能を連接的に接続させれば、
良いのでは? ということです。
いわば、パソコンを母艦にした、通常の印刷プリンター、
母機でデータを加工や処理をして、端末側でそれを出力する。
それの相関…というわけです。
求めていた完成形というのを逆思考的に考えてみて、
形態別に捉えてみると、以下のようになるでしょう。
とりあえず第一形態としてあるのは、
述べた通り、術の入力制御のコンピュータ化。
そして……もしできうるのであれば、
そこから広げて、
魔法と錬金を発現できる、デバイスの実現。
それが、第二形態。
そして、第三形態!
そのふたつを組み合わせて、
パッケージとして独立品になっている形態となっている。
そのような段建てです。
とりあえず、ショックのあまり泣きわめくボクをあやしてくれながら、
ユウタがまとめてくれた所、そのような要項が定まりました。