6(6/6)-ルーのおもちゃばこ-
###6
……それから格闘すること、3時間。
「量産型ガンキャノンっ♡
ユウタに教えてもらいながら、
ボクが作った、量産型ガンキャノンっ!/////」
よろこびはしゃぐルーは、今か今か、と3Dプリンタちゃんの前でわくわくと小躍りしながら……
筐体からのビープ音。
よっし、出力は完了だ!
「ぉお………☆ で、できた!」
ああ、できあがったな。
さて、出来上がった出力物の量産型キャノン君が諸々の工程を経て、その目の前に現れたとき、
ルーのやつは、にこぉっ!……って。
この上ない笑顔として、喜びを溢れさせた…
「それからなぁ、ルー?」
「! はいっ、なんでしょうっ?」
今日作ったの、全部、おまえにあげるからな~
遊んであげてくれよな!
「! うん、うん!!//////」
ルーは目尻に涙までうるませながら、
「ありがとう、ございますっ/////」
まったく、反応がいちいちオーバーなのか、
それとも初々しいのか……
* * * * *
その日の夜…
異世界側、ルーの屋敷。
「きょうは、きょうはねっ!
ボクの特技ですごいことができてねっ、
ユウタがそれをほめてくれてねっ!
ユウタと、たくさん遊べて、楽しかったな…/////」
「けれど、ルーさま……」
「そうです! そんな怪しげな、呪術かまじないの代物、
そんなモノ、
どんな厄が祟ってくるか……わかったものじゃあ……」
「 だいじょうぶですよ、タチアナ、イリアーナっ。
ユウタは、邪悪な人ではありません…決してっ。
3Dぷりんたあ、というのも、同じはずなのですっ!」
今日あの後もいっぱい作った、
ガンダムやパトレイバーなどの、
メカのミニマスコット立体、
それらに見守られながら、
ルーは満足気に安心して…、今日の夜の眠りに付いた……