5(5/6)-ルーのおもちゃばこ-
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俺は部屋の片隅に鎮座しているそれの前まで行くと、
所定の処置をこなしていき……
「ジャーン! 俺自慢の3Dプリンタだ!
光造形のスゴイやつ!!!
そして、今! こうして出力が完了したのが~~」
「はわっ?! す、すごい!
けど……
…ちっちゃいですね?」
「光造形3Dプリンタちゃんは出力物の垂直高さに対して出力時間が比例するからな~
おまえっちの今日の時間が終わる前に、
間に合ううちにお披露目したかったんで、
小さくしたってのもある……
まあ、そういうことで、如何にアナログ造形ができない俺でも、口だけ人間じゃない、っつー証明として……
サイズ感を含めて、昔のSDフルカラーっていうガシャポン人形シリーズと同じテイストでやってみた!
どうだ? 3Dで作った、ジムカスタムのマスコットだ!
ルーが造形やってる傍らでパソ子ちゃんでやっつけ気味に、昔のデータをベースに即席作成したやつだけど、どうだ。
出力含めて、わずか一時間半でやっつけたとは思うまい…」
「とってもスゴイですっ!!!
く、詳しく、み、みせてくださいっ…」
「はいよ~…といっても、洗浄は今し終えたとはいえ、
乾燥と二次硬化とかまだだから、手に渡すのは、そのあとでな~」
「あ、ありがとうございますっ!!」
透明の光硬化レジン液で出力したこともあり、
さながら宝石のように……
といっても、
言わば、採りたての原石のようなものではあるが、
それでもルーの奴は、
「はわぁ……♡/////」
顔と目を輝かせて、爛々とさせて……
まるでこの世で一つしか無い素敵で希少な宝石を、
見入るようにさせながら……
いつまでもどこまでも、
飽きることも忘れたようにしながらの様子であった。
夢中! ということであるようだ。
フム!
俺ちゃん、今回のチョイスと采配は良かったかな?
ルーの隠れた才覚も知れたしな。
それじゃあ、次に行こう…!
「さて、次はジムスナイパー2に行こうか?「おおっ☆」おう、もっかい出力を掛けるとしよう……」
「うんっ!!」
こんどはルーのやつに、3Dプリンタの説明をしながら…
それの出力が終わるまでの間、
数分ほどの二次硬化のかけ終わった後、
塗装も施したそのSDジムカスタム君を手に……
にこにこなルーは、それを手に0083の劇中を夢想しているのだろうか? ブンドドをやっている。
……傍らに、パワードジムやドムトローペンなどの、当時品のフルカラーを遊ばせながら、
当時品のフルカラーじゃあ、
ジムキャノン2は出てたのに、ジムカスタムだけ出てなかったんだよな~……ジムスナイパー2もだっけ。
揃えたい!
という俺の野望も達成されて、俺ちゃんも満足であった。
ともあれ、感慨に浸りながら、そうしていると、
「ねぇねえ、」
ん? どーしたん、ルー。
「ボクも、作ってみたい!」
おお、
「3Dプリンタぁ、使ってみたいですっ♡」
おおお!
よっし、そしたら俺ちゃん、しっかりサポートやったるけんのう……
「ユウタの、パソコンっ!!!」
そうだ。そして、これをつかって……
「 すっごい!!!」
俺はルーにアドバイスをしながら……