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1(1/6)-ルーのおもちゃばこ-

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(SIDE:裕太)




……セミがせわしなく鳴いている……



 さて、そんな今日もきょうとて、

 場所はいつものいつもで、俺…道寺橋裕太…の家の中。

 季節は初夏だと言うのに! 真夏どころの暑さではない……まったくもう!


 と言いつつ、

 外界から壁数枚で隔てられていて、ダメ押しの倍プッシュで冷房ガン焚きをしている。

 その結果、

 日の照りが今以上に強くなるであろう正午を過ぎていない今のところは、

 とかく、涼しいことこの上ない快適空間なその内側である。

 そうして…

 今日も現れた例のちびっこに、

 俺は今日もメシを与えている。




「なんだかなー、」「はひ、? ちゅるんっ」




 ずずず、ずるずるずる……麺をすする音が鳴る。

 それが二人分。

 俺と、こいつの、ということだ。



 時刻は、朝10時……少し早い昼飯の時間である。

…食事に夢中なルーと同じく、

 ずずず……と器の中の麺と汁をすすりながら、俺は所感を述べる……



「すまねえな……

 俺は、腹をすかせきった食べざかりのおこちゃまのおまえに、

 即席ラーメンくらいしかを、食べらせることしかできない……そんな男だ。」



 具も、

 ツナ缶とコーン缶を落として、ざく切りキャベツを煮込んだだけの……をな……




「? よくわからないけど、ユウタはすてきな方ですっ!//

 おなかのぺこぺこにすいたボクに今日も、

 温かいごはんの喜捨をしてくれて…やっぱり、ボクは幸運ですねっ♡」



 ところが、俺からそうと言われた側のルーのやつは、

 逆にきょとん? となってしまって、

 むしろ不満も不平も文句もない、

 というように、喜色満面でこのような様子。



「ふふ~、んっ///// 安心してください! 

 ボクにとってのユウタのかけがえのなさは、

 このボクの今の幸せの体感によって、

 ばっちり保証しています!」



 ……

 そう言われると不安しかないわけだが、





「?! え、えぅぅ~!?」





 まあ、それはともかく……

 それなら有意なおひまあそばせをさせたろう、と。




 

「ぷらもでる、たのしいですね!」




 食事後のことであった…

…今日もきょうとて、暇つぶしの毎日。

 そして今は簡単に、

 はじめてのプラモデルをルーに体験させていた。





「“げぇむ”に出てきた、かっこいいゴーレムたち♡」




 メカ、とか、ロボ、っていうんだぞ~




 組み上げたガンプラだとか、を手に、目をきらきらとさせているルーのやつ。


 はじめてのプラモデル作りは、なかなか楽しんでもらえたようである。



……であるのだが……






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