スイートピーを、もらう。
前話の続きです。
前は『見つけた』で、今回は『もらう』。
幸せっていうのは誰かにもらって初めて幸せになるんじゃないかなって、そう思ってる作者です。
「かなりの量だったから帰れるかどうかわからなかったけど、なんとかなったね。」
「あ、はい。そうですね・・・」
先輩があんなこと言ってからほとんど記憶がない。
気づけば仕事は終わってて・・・
頭が、すごく熱い。
別に変なことを考えてるわけじゃないけど、変に期待してしまう。
「えっと、それで僕にできるお願いは決まった?」
「あ、えっと・・・」
あぁ・・・なんでこんなに喋れなくなっちゃうかな・・・
先輩は女の子みたいな人だよ?かわいい人なんだよ?
しかも、さっきまで普通に話とかしてて・・・
でも、意識しちゃう。
先輩のかっこいい一面を見てしまって、あんなかっこいいこと言われて、二人きりで・・・
ほんとに先輩に恋しちゃってるんだなって、一緒にいてもっと好きになっちゃったんだなって、実感しちゃう。
だから、お願いも・・・期待しちゃう。
「あ、あの・・・」
「ん?決まった?」
「あの、少し、その・・・卑怯なお願い事でも、いいですか?」
「ん~・・・ん?それって僕に不利なこと・・・?」
「ではないと・・・思い、ます・・・」
胸が熱い。
頭もぼ~っとして、くらくらする。何も考えられないくらい。
言ってしまったら、楽になるのかな?
先輩は、どう思うのかな?
私が先輩のことを、好きだって言ったら。
先輩の無邪気な目。
私が答えを言うのを、優しい表情で待ってくれてる。
言わなくちゃ。
なんか、ここで言わないと、いけない気がする。
まだ知り合って間もないけど、一緒にいる時間なんか黒木先輩よりずっと短いけど。
ここで・・・
「あ、あの・・・私、私の・・・」
「・・・ん?」
「私のわがままを、生徒会の仕事が終わるたびに聞いてください!」
「・・・?うん。いいよ?」
な、ななな・・・
何言っちゃってんの私いぃぃいい~~~!
確かに卑怯なお願いだけどっ!
先輩優しいから、すぐ了承してくれちゃったけどっっ!
告白しようって決めたところじゃん!告白する流れだったじゃんっ!
『私の恋人になってください。』的なこと言えばいい流れだったじゃん!
はぁぁあぁぁぁああぁぁ・・・これだからあの時フラれちゃったのよ・・・
ははっ・・・私って、バカな女・・・
「えっと、それで今日のご褒美はどうするの?」
「・・・え?ご褒美?」
「だってそうでしょ?頑張った分だけ、わがままを聞いてもらえる。これってご褒美じゃないのかな?」
あ。
ご褒美・・・なんて甘美な響き。
あれ?でも、付き合ってからでもそういうわがままって・・・
まあこれはこれで、いいんじゃないかな。
もっと先輩のこと知りたいし。
それに・・・
「ご褒美、ですか・・・えっと、じゃあ・・・私とゲームしませんか?」
「ゲーム?別にいいけど、ここにあるの全部・・・その、エロゲーだよ?それでもいいの?」
「私がゲームしたいって言ってるんです。ゲームなら何でもいいですよ。」
「そ、そうなの・・・?でも僕、こういうのあんまり得意じゃなくて・・・その・・・」
先輩の顔があんなにも赤く・・・かわい過ぎっ!
あぁ、ご褒美という言葉を逆手にとってこんなことができちゃうなんて・・・
恋人なんて関係でこんなこと、恥ずかしくてできるもんじゃ――――――
好きな人とエロゲーやろうとしてる時点ですごく恥ずかしいじゃないか。
というか誰かと一緒にエロゲーなんて・・・
あぁ、もうっ!そんなこと知るか!
「先輩、こういうのやったことないんですか?いやでも・・・先輩くらいの男の人ならみんなこういうのやってるものかと・・・?」
「え?!みんなやってるの・・・?だからみんなああいう・・・」
ふふっ。慌ててる先輩もかわいいなぁ・・・!
というか先輩の周辺ではどんな話が繰り広げられてるの?『ああいう』って、どういうの?
いや、そんなことどうでもいい。
さて・・・
「さぁ先輩?私と一緒にゲームしましょ?」
ちょっとめちゃくちゃになってきたんじゃないか?って思ってます。
まぁ今更変えることなんてできませんが・・・
これからどうにかできるよう、がんばります・・・




