表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールドリファイン  作者: 春ノ嶺
我ら海豹止める者なし
90/106

11-8

『正面が空いた、2人を救援に回す。シグ、作業急いで』


熱でめくれ上がったシャッターをくぐり格納庫から脱出、レッグホルスターからMP7を抜き取りながら先に外で警戒していたメルの肩を叩く


『2、3人はやってやろうと思ってたんだけどな…!側面移動される前に早く!』


シオンの困窮した声を聞きながら東側の建物まで突っ走り、交互に前進しながら敵部隊を目指す。およそ350メートル


「えーとだから…敵の挟み撃ち部隊を挟み撃ちにしたシオンを挟み撃ちしてる奴らを挟み撃ちにする訳ね」


「え、すごい、正解!どうやったの!?」


「きさま……」


瞬く間に200メートルまで接近、これ以上近付くなと言われている距離である。4.6ミリ弾を使うMP7は射程ギリギリ


「ヒナとメル、配置についた」


『こっちは相変わらず撃ちまくってるわよ、好きに始めて』


「りょーうかい、敵を横からつついて……うわぁぉ!!」


バスバスンと2発、隠れている壁のセメントを砕けさせた。間髪入れずにメルが移動開始、MG36を連射しながら10メートル横にずれた


まさか先手を取られるとは


「いやいやいやいやいやいやいやいや!」


『落ち着きなさい。敵部隊に移動の兆候はない、ただの牽制よ』


何もしてないのに見つかった点を気にしているのであってそういう事じゃないのだが、とにかく敵を挟み込むのには成功したので、牽制は耐えればいいし、本気でこっちを狙っているならシオンと一緒に退けばいい


『とにかく状況を複雑にし続けて相手の頭を疲れさせる、つってもやり過ぎたら各個撃破だからね。全部隊、敵の本隊に制圧射撃!』


MG36は10発毎のバースト射撃、こちらのMP7はとりあえず1発撃って見て、やはり射程に問題があるのを再確認、セミオート射撃での威嚇に留める


「7.62ミリ口径のバトルライフルに切り替えた方が汎用性高くていいと思うんだけど」


「じゃあ何か見繕っといてよ、箱出しで亜音速弾オーケーなやつ」


10秒ほどそれを続けると、敵部隊の間を縫ってシオン他SOG部隊が西に撤退していく様が僅かに見えた。これで敵は挟み撃ち失敗の上に3方向から包囲されている事になる



『オーケー、目標達成。ヒナ、戻ってきなさい』


「え、なんで?」


『包囲網ってのはね、一番脆い所を全力で突かれると瞬時に崩壊するのよ。この状況だとどこが狙われるかわかる?人数が少ない部隊、つまりあんたたちだ』


「今すぐ撤退します」


メルがスモークグレネードのピンを抜いてそのへんにポイ捨てした。噴き出す煙をバックに格納庫に向けひた走る


『こちらシオン、敵の動きはウサイン・ボルト並みに速い。逃げ込む前に追い払わないと』


言われた瞬間に立ち止まり、片膝をついてMP7を照準、する前に銃をひったくられMG36が降りてきた。メルを睨みながら首筋あたりをゴソゴソやると、左目の視界がサーマルに切り替わる


煙の向こうに熱源は無かった、やっちまったかなと視界を即戻す。左右両側から人影が現れたのはその半秒後で、反射的に右へ照準、全力でトリガーを引っ張り込む


MG36から弾丸と薬莢が溢れ出すのと、格納庫方向から援護射撃が飛んでくるのは同時だった


『よし下がれ!』


格納庫までの残り100メートルを一気に駆け抜ける、辿り着くと同時に射撃は止んだ。MG36を突っ返してMP7を取り戻しホルスターへ収納、壁に立てかけてあったSLー9も再装備する


格納庫中央に佇む双発プロペラ機は移動式時限爆弾へのジョブチェンジを済ませていた、既にタイマーは始動していて、残り50秒


「あと30秒でここを放棄する。シオン、怪我人の収容急いで」


『はい、はい今着いた…!のぉぉなんじゃこりゃあ!!』


日産のエンブレムが付いた銀色のスポーツカーが到着、すぐさま盛大なスリップをかました。パイロット2人を男連中が担ぎ上げて車内に叩き込む


本来なら明梨を優先すべきなのだが、相手の目的が殲滅なら自力で走れる方を残した方がいい


「うわあああああタイヤが油まみれにいいいいい……ってなんでオマエも乗るんだよ!」


「自慢ではありませんが、高校の100メートル走で全校ブービー賞を取っていまして」


情報系ではあれだけ有能なのにこと戦闘となるとクソの役にも立たないアレクセイも一緒に乗車させ、ぶちまけられたガソリンの海で少しだけもがいた後、シオンの車は南西へ向かっていった


シグが爆弾から離れる


「隊長!20秒だ!」


「よっしゃ、走れーーーーー!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ