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ワールドリファイン  作者: 春ノ嶺
我ら海豹止める者なし
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11-5

『えー、シオン姉さんは現在600馬力の怪物を静めるのに全力を注いでいるため、このジェラルドが説明させて頂きます。皆さんが交戦している部隊はアメリカ海軍SEALsチーム9、新興部隊です。他の空港にも部隊を展開していますが、増援として駆けつけられる位置にはないのでまぁ無視していいでしょ。隊長はエドウィン・ブラックウッド大尉、コールサインは”アクリッド”。彼は元デブグルでビンラディン暗殺にも関わってます』


閉め切った格納庫には双発のプロペラ機が入っていた。動かせないかとウィルが送り込まれたが、動かしたいなら鍵を探せと一言


『こちらの戦力は歩兵3人と武装UAV、武器がM4CQBーR、M27IAR、M1014。車が…日産の……』


『日産R35GTーRニィィスモォォォォォォ!!!!』


『だそうです』


シオンの絶叫が響くと同時にロシア人操縦士の手当てが完了、血が足りないためか青ざめているが意識はある。隣の副操縦士、少なくとも1時間以内には集中治療室へ突っ込まないとまずい事になる


「到着予定は?」


『まもなく英仏トンネルに入るとこですが300キロ出てるんで…いや今310になった。すごい勢いで脂汗流してる姉さんが事故ったりしなければファイアスカウトの直後には……ああそう、ハイドラ70ロケット弾8発を積んだ無人ヘリが向かってます、それまでに打開策を考えないと』


「具体的にはどうすれば勝ちなの?」


『彼らはライラックを含めて殲滅を目的としてます、投降は考えないでください。武装UAVが到着してしまえば完全に逆転できます、だから目標は耐え続ける事』


ちらりと明梨を見るラファール。通信機を持っていない上、意識の無い副操縦士へ呼びかけ続けているため、今までとは決定的に状況が違う事には気付いていない


「殲滅ってのはどういうことかしら」


『僕らはラングレーの所属なんで、ペンタゴンの考えてる事なんてわからないっすよ。ですがまぁ漏れたんでしょうね、核の隠し場所ってやつが』


「VLICフランス支部と連絡が取れない、俺達2人にとっちゃ古巣だが、どうもそういう事らしい。だが隠し場所は666小隊内しか知らないはずだぜ」


「……オーケー、何をやればいいのかはわかった。最後にひとつ、戦闘再開から何分耐えればいい?」


『とらのあなB館を完全巡回できる程度には』


「それじゃ長すぎる、やるとしたって最低3人は2階級特進する…羽目に……」


何を言ってるのか理解できなかったがとりあえずラファールは崩れ落ちた。窓の外を監視していたメルがぽつりと耳打ちする、およそ20分


『話は聞いてましたけどマジで腐ってるんすね』


「うるさい!早く来い!」


『まぁ5階以降は行かなくて済むよう努力しましょう。トンネルに入ります、電波届かなくなるんで、また10分後に』


少しノイズが走った後、ぷつりとCIAとの通信は切れた


「で、どうすんだ?我らが明梨姫親衛隊は」


「ぶふっ!ちょっと変な名前付けないでよ!」


「嘘は言ってないさ。…んでだ、相手がマジでUS.SOCOMで能力はスペツナズと同等とする。奴らとは3回やり合ったが、すべてこっちからの奇襲だった。でも今回は逆だろ、奇策はもう通じねえだろうし、正攻法で勝てんのか?」


「勝てる訳ないでしょ、向こうは軍人の頂点で、忘れてるかもしれないけど私達ただの会社員よ」


「会社員の頂点くらいは自負していいでしょう、SVRが保証します」


「んな称号いらんわ」


ウィルの問いには即答、アレクセイの進言も却下、通信機をいじりながらラファールは周囲を見る。プロペラ機の操縦席でタバコをふかすウィル、その隣で携帯電話の画面を眺めるアレクセイ、怪我人の面倒を見るルカと明梨を除き、他は格納庫全周で警戒に当たっている


「ネア、正宗は?」


『シートベルトとエアバッグは良い仕事をしましたが、軽く診た感じではアバラが2本くらいですね。モルヒネを1本、外出血ありませんけど、内部の状態によっては血抜きしないと』


派手に吹っ飛んでいった割には、という印象である。ひとまず安心、肩をなで下ろす


「敵部隊はどう?何か見える?」


『格納庫の南200メートルに4人。その西40メートルに2人、このチームがミニミとM72を持ってます。北側300メートルで3人が挟撃準備してて、東の丘で狙撃チームがアンブッシュ中。ひとまず、私達は無視されてます』


「ちょっと待って、なんでそんなに詳しいの?」


『そりゃこっちが聞きたいですわ』


「?」


疑問符は浮かんだが追求している暇は無い、急いで配置の変更を行う。ウィルとメルを後方へ、代わりにロイをプロペラ機の下に伏せさせる。次いでシグを呼び出し、ガソリンタンクを指差した


「ルカ、明梨をお願い。あんたが最終防衛線よ」


「言い方は気に食わないけど了解」


怪我人を運ぶ、格納庫の端っこの方


「最終ってどういう意味?」


「場合によっては君以外の全員を見捨てて逃げ出す役」


「……やめてよ?」


「…………」


配置完了、戦闘再開までおよそ5分


そこからタイムオーバーまでの持久戦、天使が舞い降りるまでひたすら耐える


「それじゃやるわよ!鍵を探し出せ!!」

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