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014



 「コイツはヤバいな…」


 リューは目の前の光景にうめき声を漏らした。リューとムゥの周りには50人を超える村人。一方、村の外からは爪族の集団。このタイミングからして、完全に嫌な予感しかしない。


 「おい、何かこの絶体絶命のピンチを切り抜ける策はないか?」


 そう、ムゥに問いかける。


 「そんなの、考えられるように見えるか?」


 「ですよねぇ!!!」


 リューが叫び声を上げたのを合図に、村人たちはリュー達に向けて思い思いの武器を振り下ろした。














 アリシアは、顔に吹きかける冷たい感触で目を覚ました。


 「あ、あれ?」


 起き上がろうとするが、腕を動かすことができない。いや、そもそも腕だけでなく、足や手も何か縄のようなもので動きを縛られていた。


 「な、何なの、これ…」


 「ようやくお目覚めのようだね」


 顔を上げると、そこにはエスラがいた。見たことも無い、まるでムシケラを見下しているような視線でアリシアを見ながら。


 「エスラ…?」


 「まったく、キミはこんな状況になるまで寝てたなんてね。まぁ、そのおかげで余計な手間がかからなかったからいいんだけどね」


 「どういうこと…?それより、リューとムゥは?ここはどこなの?」


 「うん?ああ、二人なら、今頃村人たちに半殺しにされているところじゃないかな。殺せとは言ってないしねぇ」


 「え…?」


 「だからさぁ」


 アリシアの理解の及ばない様子に少しイライラしたようで、口調を変えて言った。


 「あの邪魔者二人は、今頃死にかかってるんじゃねぇの?って言ってんだよォ」


 驚愕した顔を見せるアリシアに、エスラは嗜虐欲を少し満たされたようで、ニヤニヤ笑いながら続ける。


 「村に来た時、牙族と爪族が口論していたのを見ただろ?牙族の村人が消えたってハナシ。あれ、ゼーンブオレの仕業なんだよ」


 「どうして…」


 「どうしてって?必要だったからさ。たくさんの血肉がね。あ、それもただの肉じゃないよ?魂威がたくさんある、若い奴が必要だったんだ」


 「どうしてそんな風に言えるの!!?同じ牙族の仲間なんでしょ!?」


 そのアリシアの言葉に、エスラはニヤニヤ笑いを止めた。まるで仮面をかぶっているかのように表情から感情が一瞬で消え失せる。


 「同じ?違うさ。奴らとオレは天地以上の差がある」


 エスラは、両腕を広げて声高々に言う。





              「オレは、神獣の血を継承する者だ」






 さらに短くなったw


 次回は、一気に物語の歯車が回り始めます。


 なぜ、エスラがたくさんの人を誘拐する必要があったのか?


 アリシアをどうするのか?


 リューとムゥの安否は?


 前後編の形式にしたいと考えています。



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