四話
四話になります!
よろしくお願いいたします!
「えっ?十文字さんに妹いたの知らなかったの?」
「うん。初めて知ったよ」
「多分、この事を知らなかったのはお前くらいだろうな」
「間違いない」
二人で笑い合った。
僕達は今、焼肉に来ている。
二人でお金を貯めて、焼肉に行く事をかねてよりプランニングしていたのだ。
お金が十分溜まったので、今日食べに行く事になった。
「優慈、お前がりがりなんだからたらふく食べろよ」
「よしなに食べるよ」
「お前のよしなは信用できんな」
佑真は僕の皿に肉を運ぶ。
「ありがとう」
「おう。カルビ、頼んでいいか?」
「いいよ」
僕達の胃袋のキャパシティはまだまだ余裕がある。
もっと食べよう。
「インセンティブには焼肉は欠かせないな。そう思わないか、優慈」
「異議なし」
「だよな」
満足するまで、焼いて食べた。
「はぁ、食ったー」
「美味しかったね」
「あぁ、この日のためにお金貯めて正解だったな」
僕達は会計に向かった。
「お客様。お代は結構です」
「「っ!?」」
僕達は衝撃を受けた。
「お代は結構ですが、小町優慈様は残ってください」
「ちょっと待ってください。優慈に何をするつもりですか」
佑真が僕の前に庇うように立つ。
「ご安心を。危害は一切加えません。保証致します」
「どうかな、その言葉をはいそうですかとすぐに信じられる程、俺はお人よしじゃないんでね」
「佑真。僕は大丈夫だから、先に帰ってて」
「優慈、だけど」
「大丈夫」
佑真は納得しかなるといった表情を浮かべていた。
「わかった。だけど、これだけは言っときますよ。もし、優慈に何かあったら、俺はあんたを
殺すつもりだっていう事をお忘れなく」
「承知いたしました。ですがご安心を。危害を加えないというのに相違ありません」
「優慈。何かあったらすぐに逃げて俺のところに来いよ」
「うん、ありがとう佑真」
佑真は店を出た。
「それで、貴方はどうして僕の名前を?」
「自己紹介が遅れて申し訳ございません。私の名前は、井塚強太郎と
申します。以後お見知りおきを」
恭しくお辞儀をした。
「端的に申し上げます。小町様、貴方をこうして引き留めたのは、是非お会い願いたい
相手がいるからでございます」
一瞬、誰だかわかった気がした。
「恐らく、察せられたと存じますが、お会い願いたいのは、麗美お嬢様と、その姉でございます」
「やっぱりですか。って姉?」
「はい。お二人が小町様にお会いしたいとの事でして、
こんな形でお会いしていただく事になってしまい申し訳ございません。
お嬢様達が、小町様を絶対に逃げられないようにしろと命じたものでございまして。
私も当初は反対したのですが」
話を伺っていると、この人は悪い人ではなさそうだ。
「お詫びは勿論望む形で致しますので、お付き合い頂きたく存じます」
「わかりました」
「ありがとうございます。では、今から屋敷に案内致します」
井塚さんに車に乗せてもらい、目的地へと伺う事になった。
面妖にも、緊張は感じなかった。
着いた屋敷は、とても広く大きくて、如何にもお金持ちの家といった心証だ。
屋内に入り、案内された部屋に麗美さんはいた。
「お兄ちゃんいらっしゃい!」
「麗美さんこんばんわ。お邪魔します」
「いきなりごめんね!お姉ちゃんが会いたいって言うからさ」
お姉ちゃんという方は隣にいる女性の事だろう。
アッシュグレーのセミロングに整った目鼻立ちは、美人姉妹と言うに相応しい。
「初めまして、十文字麗菜よ。貴方が優慈ちゃんね」
「初めまして。よろしくお願い致します」
「礼儀正しくて芳しい!」
卒爾、抱き寄せられ、豊富な胸を顏に押し付けられた。
「お姉ちゃんずるい!」
「今は私に譲って?麗美は学校で優慈ちゃんにいつでも会えるんでしょ?」
「うっ」
反論できないようだが、そこは難しくても反論してほしかった。
「あ、あの。僕にどういった御用ですか?」
「んー?優慈ちゃんとこうやって面を向って話したかったからよ?」
「私がね、お兄ちゃんの事をお姉ちゃんに話したら、お姉ちゃんも会いたいって言ってね。
ごめんね」
「いえいえ、それは差し支えないのですが、恥ずかしいです、この体制」
「可愛い♡もっとしちゃう」
更に強く抱きしめられる。頭がくらくらしてきた。
「あの、本当にどうにかなりそうなので、そろそろ解放していただけませんか?」
「ご要望にはお応えいたしかねまーす」
悲しくも却下された。
「あの、僕に会いたいと思ったきっかけを窺ってもよろしいですか?」
「それはね、麗美、貴方の口から説明してあげて」
「お兄ちゃん、これ覚えてる?」
麗美さんは一枚の便箋を見せた。
「そ、それって」
「そう。覚えてるよね」
それは、過去に僕が十文字麗子さんに渡すつもりだったラブレターだった。
折を見て渡そうと机の中に入れていたのだが、いつの間にか無くなっていた。
どこに行ったのかと探していたが、どうして彼女が持っているのか。
「ごめんね。勝手にお兄ちゃんの机の中触って」
「あの、どうして僕の机の中を触るようになったのか経緯を伺いたい」
「お兄ちゃん、昼休みに友達とラブレターを麗子お姉ちゃんに出そうって話をしていたでしょ?」
「うん、そうだね」
「その時、実は私近くにいて、会話を聞いちゃったの。聞いてから、度外視できなくて、
ラブレターを取っちゃったの」
「そうか、道理で」
「優慈ちゃん、一つ疑問があるんじゃないの?」
「どういう事ですか?」
「どうして、この子が貴方を好きになったのか、気になる所ではないの?」
はっとする。
言われてみたらその通りだ。
どうして接点の無い僕を彼女は好きになったのか、是非知りたい所だ。
「十文字さん、僕を好きになった理由を是非聞かせてほしい」
「そうだね、そうするのが筋だね。だけど、私からもお願いきいてもらっていい?」
「なにかな?」
「十文字さんって呼び方はしないで。麗美って呼んで」
「わかった。麗美さん」
「本当は呼び捨てがいいけど、今はいいや。では、本題入るね」
麗菜さんに抱かれながら、僕は麗美さんの話を拝聴する。
ありがとうございました!
引き続きよろしくお願いいたします!




