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オリンポス神殿への招待客

ギリシャ神話のオマージュ作品となっております! 主人公最強にはならなさそうなので、悪しからず。(笑)


皆さんに楽しんで頂ける作品を目指しております! 何か設定が矛盾しているとか、そんなバナナとかありましたら、どしどし感想送って下さい! ではでは。

=個体番号12345、生年月日2111年11月11日 そなたは今世では神となる! 


そして、特殊能力を与えよう。=


トンネルで響くあのほわわんとした感じの声で何か言っている。あれ。おれはがんで病院に入院していたはず。


真っ白な、そして距離感がまるで掴めない特殊な空間。そこにおれは気付いたら立っていた。


え、おれ。今から神になるのか? まあ、いいか。平凡なおれの人生にもようやくつきが回ってきたわけだ!


=それでは、特殊能力を今すぐに確認して欲しい。なお、返品は受けつけていない=


「す、ステータス・オープン!」


前世では、もって後1年と言われ続けながらも、最先端の医療技術で何とか弱い20歳は迎えられた。それは本当にありがたかった。しかし、やり残した事がいっぱいあったなあ。


国民のうち2人に1人はかかってしまうという、あの大病。しかし、結局は亡くなってしまった。


そんな事を頭の中で高速で思考していると、ウィンドウはようやく浮かび上がった。


******


種族:神

特殊能力:不死×死〇、老いる事

魔法適正:神族平均値


******


「・・・。」


思ってたのとなんか違う。いや何かあったら死ぬって事だよな? え。普通に年もとるのかよ?


「あの。ここ何か違う気がするのですが・・・?」


=さすが、お気づきになられましたか! 今人気の、生に限りがあるからこそ、人の命は尊いっていうのが天界でも流行でして! 今年からリニューアルしたのです! 私も欲しかったんですよお。いいなあ。羨ましい!=


うわあ。耳鳴りがしてきた・・・。目まいもだ。というかお前ら何人もいるのかよ。横から急に話掛けられてもきついんだが?


えええ。でも、おれ神か。うん。悪くないよな!? 寿命あるみたいだけど!?


「私、砂糖カケル、謹んでお受けいたします!」


=頑張ってね! 僕たちはいつも君のそばにいる!=

=応援してる!=

=頑張って下さい!=

=報告:完了それでは0.11111秒後に転送致します。=


ちょっと!? 事前の説明は? 嘘だろ!? こいつら!?


瞬きをする暇もなく、おれはオリンポス神殿へと飛ばされた。


どうやら、おれは最高神ゼウス様らしき御身の下にひざまずいているらしい。先ほどとは打って変わって、頭上から凄まじい圧力の神々しさが射貫いてくる。


「お初にお目にかかります。」


=面を上げよ=


「ハハッ。」


=しかと聞け。そなたに最高神の座を譲りたい=


「そっ。そんな。ご冗談を。私は羽虫のような、それはもうそよ風で吹っ飛ばされるような木っ端でございます。私のようなものより、相応しい方がいるはずです!」


我ながらスマートな断り方ではなかろうか。自虐っていうなよ!? そんな責任者おれなりたくねえもん。自信ないし。なんか直ぐ命落としそうだし。死亡フラグ立ちまくりなんだって。


=ほう。我の命令に 逆らうか。=


「そんな。滅相もございません。」


ヤバい。ヤバい。宇宙の藻くずとかされてしまう!! 無言のまま、首を垂れ、許しをこうおれ。


背中がスウッと冷えていき、冷や汗が全身から滝のように流れ落ちる。


死にたくない。死にたくない。出来れば一回お風呂入りたい。。。


=それでは、これからは努めを全うするが良い。後はそなたに任せた。=


何でおれ? 何をどうすればいいのか? そんな疑問は山とある。しかし、何故かおれにも分かった事が1つだけあった。


彼、最高神ゼウス様の最後に残す言葉である事を。日本人の壁により空気を読んでしまったおれは、然るべきセリフで彼を見送る。


「お勤めご苦労様でした。これからは私にお任せくださいませ。力の限り励まさせて頂きます!」


空間が歪むような衝撃波をくらい、おれは力なく吹き飛ぶ。後には光の破片がまるで夜空を照らす蛍のよに散って行くのが見渡せた。


全く恐ろしい事だ。2000年、いやさらに前から最高神の座にいた方が崩御された。そしておれはその後を託された。


何故だ!? どうしてこうなった!?


いやあ。まだおれのターンは終わらんよ!? 何せ歴史を見渡す限り在位3日とかの皇帝だっているわけだし!?


おれは次なる犠牲者を探すべく、鼻息荒く立ち上がった。


「史上最短の在位期間の最高神に(めちゃめちゃ噛んだ)おれは成る!」


取り敢えず、確かな目標が出来たのだった。



*****



当てもなく、何もない白い空間におれの足音だけが鳴り響く。これからどうすれば良いのだろう。おれはまずどうやって最高神の座から引退するべきかを真剣に考えてみる。


「あの。すみません。どなたかいらっしゃいませんか? 最高神に新しくなった砂糖です!」

「お呼びでしたか。我がご主人様。」


目の前にとんでもない美女が現れる。近ーい。おれの顔の3㎝先に美女の小顔が出現した。


「ど、どちら様でしょうか。」

「これは失礼いたしました。なにぶん緊急の要でしたので。お待ちしておりました。我が主、ゴット・シュガー様」


もうちょいカッコイイ名前で呼ばれたかったなあ。それはさておき。


「あなたのお名前は? 後、顔近いです。」

「失礼いたしました。私は正義の女神テミス。あなたの秘書です。」


なるほど。この人天然だわ。1cmしか後ろに下がってくれなかったので、おれは思わずため息をつく。


「分かりました。私のことはサトーとでも呼んで下さい。」

「サトゥーさんですね。」


「はい、サトゥーです。(あれ。なんかカッコよくね!?)」

「ところで、最高神のお仕事の引継ぎの件ですが・・・。」


「ああ。これから必要書類をお見せしますね。」


~後は任せた。(byゼウス)

 神々が迷惑かけてきたリスト(後で読むこと)~


「何ですか。これは。」


ホラ貝のような貝が気になったので、耳に当ててみる。


***ザザザ・・・。海も任せた。若造。(byポセイドン)***


ぐぐぐ。これを聞いておれは何を思う。よし! 


「なんだよ、こいつら丸投げかよ!」

「はっはっは!」

「フッフッフ。」


「いやあ、テミスさん!? 笑えない冗談なんだが!?」

「全くですよ! ホント! 私も秘書とか、全くやる気ないです! ガッツリ押し付けられたんです!」


「このクソ野郎ども~!!」


俺たちの悪態は仲良くハモッて夜空に響き渡った。


























女神テミス可愛いなあっていうのが主人公の第一印象だそうです。さあ、今から最高神の座を2人でドロップアウトする事が出来るのか?


2人の関係は果たして!? 先の読めない展開にして行きたいと思います! 

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