漫才「仮想ゲーム」
ツッコミ=男
ボケ=ナレーション(以下:ナレ)
ボケ2=NPC
男「よーし、ようやく手に入ったぞ。これを被る事でゲーム内の世界を実際に体感する事ができる機械。早速被ってプレイだ」
ナレ「ようこそお越しくださいました」
男「お、始まったな」
ナレ「進行役は私が勤めさせて頂きます」
男「ナレーション案内って奴かわかった」
ナレ「プレイ中、現実に影響を与えるかもしれません。よろしいですか?」
男「この展開小説やアニメで見た事あるぞ。ゲームの中に閉じ込められクリアするまで脱出できないってやつだ。俺はそんなゲームをしたかったんだ。勿論はい」
ナレ「……ぷぷ(笑う)。何言ってんだ現実的に考えろ。ジャンルを言うから選べよ」
男「馬鹿にされた。しかも上から目線! んでそのジャンルは?」
ナレ「RPG、ホラー、恋愛、その他あるんだけどどれ?」
男「まあジャンルは色々あるし、まずは安全に恋愛からいってみるか」
ナレ「……RPGを選択。実行します」
男「恋愛は!?」
NPC「目覚めよ勇者よ」
男「おお、いきなり目の前に王様がいる。しかも喋ってるしリアルだ。それに俺は勇者って事か」
NPC「起きたか勇者よ。早速で悪いが姫を助けてほしい」
男「ああ、なるほどよくある展開で魔物にさらわれた姫を救うってパターンか。いいでしょう姫を助けます」
NPC「おお、そうか。なら姫は部屋に引きこもっている。場所は案内しよう」
男「引きこもりかよ! 姫を助けるってそう言う事かよ。いやに現実的だな」
NPC「この部屋が姫のいる部屋だ」
男「しかしこれだけリアルって事は姫もかなり可愛いとみた。姫! 勇者が参りました。ドアをお開け下さい」
ドンドンとドアを叩く。
が返事がない。
男「どうしたんだろ? 姫、ドアをお開け下さい」
再びドアを叩くが返事がない。
男「なんだろ……。開けてみるか」
男は不信に思いながらもドアを開けると、姫が倒れていた。
男「姫!」
ナレ「動くな! 犯人はこの中にいる!」
男「いやまてどういうことだよ。てか急に探偵物だし。それにお前出てくんなよ!」
ナレ「犯人は……王様あなただ!」
男「いや、まさか王様が娘を殺すなんて」
NPC「どうしてわかったんだ!」
男「うっそー……」
ナレ「ただの勘!」
男「おい、名探偵。勘じゃなく名探偵らしい事しろ」
ナレ「では天の声に戻るので案内します」
男「無視かよ。んでどこに行けばいいんだ?」
ナレ「ではまず、何をするにしても金が必要なので姫のポケットから金を盗みましょう」
男「具体的かつここに来て初めてやる事が盗人かよ! まさかこんなゲームするとは……。仕方がない。姫すみませんお金貰います」
ナレ「では城下町に出て武器を買いましょう」
男「これが城下町か結構人がいて賑わってるな。店は……武器と防具のマークからしてあそこか」
NPC「へいらっしゃい! なににいたしやしょう。活きの良いのが入っておりやずぜ」
男「魚屋かよ。えーっと、とりあえず武器と防具を見せてほしい」
NPC「へい! まずはこの槍! なんにでも貫く優れもの!」
男「おお、それが本当ならすごいな!」
NPC「そしてこっちがなんでも防ぐ盾! どんな攻撃だろうが守ってくれる優れもの!」
男「おいそれ矛盾だろ! 槍と盾で実践してみろ」
NPC「ふっ……流石はこの難問に立ち向かっただけはあるぜ。これをやろう」
男は店主から武器を貰う。
男「鞭?」
NPC「ああ、それは俺が通ってる店の女性から貰った鞭だ。叩かれると気持ちいいぞ」
男「いらんわ! たく、この国のNPC大丈夫かよ……」
ナレ「では次に冒険に出る前に他人の家の中に入って漁りましょう」
男「あー、アイテムとか入ってんだよな。まあゲームだし早速」
男は家のタンスや壺を調べた。
ナレ「うっわー。本当にしやがった……通報するわ」
男「お前がしろって言ったんだろ」
ナレ「ここまでゲーム容量を使い過ぎたのと尺の都合上カットしてラスボスにいくぞ」
男「メタすぎだろ! もう慣れたしいいわ。どうせ負けるんだろうけどラスボスだ」
NPC「グハハハハ! よくぞここまで来た勇者よ!」
男「おお、それっぽい敵にラスボスの雰囲気。武器はあの店主から貰った鞭しかないが来い!」
NPC「えっと、次のセリフは」
男「いや、覚えとけ」
ナレ「覚えとけよ!(覚えとけを被せるように)」
NPC「流石は探偵……我の負けだ……ぐふっ」
ナレ「私のツッコミのおかげで魔王は倒した。世界に平和は戻ってきた」
ナレ「ゲームクリアーおめでとうございます。二週目を開始しますか?」
男「もうやらんわ!」
色々ネタを入れたらまさか文字数がギリギリになるとは思いませんでした
2000字以内という制限があるから仕方がないのですが難しいですね
それでも楽しく読んでいただけたら幸いです