猫愛 ~擬人化猫耳少女~
「にゃぁぁ!?にゃぼっにゃば、にゃぁっ!」
雨の日のバイトの帰り道、川の近くを通ってると川に薄茶色をした猫が流されていた。
「!?」
俺は気づけば乗っていた自転車から飛び降りて川に飛び込んでいた。
「にゃっ!にゃにゃ~!?にゃぼぼ!」
「あと………ちょっと……」
もうちょっとで届く………もうちょっと……届いた!
「にゃぁ?にゃぁぁ!」
「大丈夫だ、もう安心していいぞ」
「にゃぁ」
ひとまず猫を頭の上に乗せ川から脱出した。
「にゃぁ………」
「どうした?……あ」
猫の体が冷えきっていた。そうだよな、こんな雨どしゃ降りの中川で流されてたんだよな。
「ちょっと待ってろ、すぐ暖かい場所に連れていってやるからな」
俺は猫を抱えて家まで全力ダッシュした、幸い家は川からそこまで離れておらず一分くらいでついた。
「アレクサ!電気つけて!」
ピコン
部屋が明るくなりいつもの見知ったオタク部屋が現れる。
「にゃぁ?」
「よし、風呂いくぞ」
風呂に向かいお湯を流し始める、最初のほうは水だが徐々に暖かいお湯へと変わっていく。
「よし、ちょっと我慢してな」
「にゃ」
俺の言葉がわかるのか偶然か、その鳴き声は返事のように聞こえた。
チャポチャポチャポ
手でお湯をすくいながら猫の体にかけはじめる。
「にゃぁぁ♪」
「お、気持ちいいのか?珍しいな」
普通猫は水を嫌うはずなんだが、まあ気にする必要はないか。
「にしてもお前、白い毛だったのか」
「にゃぁ~」
体を洗っているとだんだんと薄茶色の毛が白に変わっていく、川で溺れてたから汚れてあの色になってたのか。
「ん~よし!汚れも落ちたし体も暖まったし、とりあえずはこれでいいかな」
「にゃっ!」
「なんて言ってるかわからないが、ちょっとは元気になったみたいだな」
風呂場を出てタオルで体を拭いてやると、真っ白な毛並みの可愛い猫が現れる。なにこの猫天使か!
「とりあえず部屋いくぞ、歩けるか?」
「にゃっ!……にゃぁ!?」
元気に返事をした直後にふらついて倒れた。
「しゃあないな、よいしょっと」
猫を抱えて部屋に向かう、この部屋は1LDKなだから風呂場を出たらすぐ部屋なのだが。
「ほら、とりあえずベッドで休んでろ。俺はなんか食べれそうなもの持ってくるから」
「にゃにゃ!」
俺は冷蔵庫に向かいなにか猫でも食べれそうなものを探す。
「と言っても牛乳くらいしかないんだよな、とりあえず暖めて飲ますか」
冷蔵庫から牛乳を取り出しガラスのコップに入れる、そして小さめの鍋でお湯を沸かしそこにコップを20秒ほど浸かして暖めた。
「すまんな、今これしかなかったんだ、今日はこれで我慢してくれ」
「にゃ~」
ペロペロペロペロペロペロ
………何この光景、可愛すぎだろ。
「とりあえずそれ飲んでてくれ、俺はちょっとシャワー浴びてくるから」
「にゃ」
俺は風呂場に向かいシャワーを浴びる。
キュッキュッ シャァァァァァァァァ
「はあ、やっぱり猫は可愛いな~」
俺は猫が好きだ、恋愛感情ではないがそれに近いくらいすきだ。
「………一匹の猫の命を救った………俺にしては……なかなか良いことしたのかもな……」
………ちょいと昔を思い出しちまったな。
キュッキュッ ポタッポタッ・・・・・・
「上がったぞ……て、寝ちまったのか」
部屋に戻ると猫はソファーの上で寝ていた、まあ疲れてたろうし寝ちまうのも仕方ないか。
「………俺も寝よ、明日休みだしこいつに必要なものでも揃えるとするか」
今日は疲れた、とりあえず明日のことは明日の俺に任せよ。
そして俺は眠りについた。
「ん、朝か…………なんか右腕重いな」
目を覚ますと右腕に違和感を感じて右腕のほうをみてみると…………
「………誰?」
見知らぬ裸の少女が俺の右腕を枕にして寝ていた、そして頭の中で色々考えたすえに……
「………よし、これは夢だ」
現実逃避した。
「んにゃ?ふにゃ~」
「!?」
横にいる少女が目を覚ましたらしい、俺は腕を強引に引き抜き布団を少女に被せてベッドから降りた。
「………すまない、君誰だ?」
「にゃ?にゃにゃっ!」
「なんで猫みたい……な……」
今気づいたがこの少女、頭に猫の耳がついている。
「??????????」
俺は考えた、そして二次元でしかありえない可能性が頭に浮かんだ。
「もしかして……昨日の猫か?」
「にゃ~!」
「うおっ!?」
少女が素っ裸で飛び付いてきた。いや、猫が飛び付いてきたのほうが正しいのか?
「にゃ~にゃ~」
「………とりあえずこれ羽織ってくれ、色々困る」
近くにあったワイシャツを猫に着せてなんとか目のやり場ができた。
「にゃにゃ、にゃ~にゃ」
「ホントに昨日の猫か、確かに髪の色も同じだし……ただリアルに擬人化ってあるのか?」
甘えてくる少女兼猫を撫でながら色々考えたが、わからなかった………あたりまえか。
「…………とりあえず、ネットで調べてみるか」
「にゃぁ~♪」
「…………かわよ」
もうちょっと撫でてから調べるか。
その後、撫でるのに夢中で六時間以上たっていたのは続きの物語。
続きを書くかは気分次第、見てくれたかたありがとうございます。