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100.食大毒

前回の更新から凄まじい間が空いてしまいました。

見ていてくれた方には本当に申し訳ない…

一言で理由を言ってしまえば、無限の労働アンリミテッド・ワークスのせいです。

今までよりも更にのんびりお待ちください。


予期しない事があっても、大抵2~3日以内に更新してる作品はやはり偉大ですね。

本日の舞台は、【迷いの森】奥地にある広場である。

木や蔦によってドームのような状態になっている場所で、悪天候でも耐えられそうだ。

そこには大勢の者達が集まっていて、雑談等をして寛いでいる。

人が集まっている事を利用し、情報交換を行う者も居るようだ。


パペット三人組も居るが、訳も分からず連れて来られた状態だ。


「はい、注目!」


しかし、それはフィーリの一声によって中断される。

先程までの空気は一変し、急に静寂が訪れる。


「今日のお仕事は、魔法での解毒よ。全員で力を合わせる必要があるの」


パペット三人組以外は慣れているのか、動じていない。


「今回はLv250の解毒、それも実際に毒状態にした上で挑戦してもらいます!」

「「「!?」」」


Lv250の毒を魔法で解除するには、同等以上の解除魔法が必要である。

キュア・ポイズンの魔法で解除する場合、当然Lv250を要求される。


この言葉に驚いているのは三人組だけではないようだ。

先程まで静かだった者達の落ち着きが無くなっていく。


「この三人が居れば成功する筈よ。その為に来てもらったの」

「「「えっ?」」」


訳が分からないまま注目を集める三人組。


「俺が無理なのは言うまでも無いが、リコラディアでも厳しいんじゃないか?」

「はっきりと言うわ。絶対無理!」

「まあ、そうですよね」


三人組の回答が出た所で、フィーリが質問する。


「"魔技"を使って、ここの全員の魔法を合体したらどう?全員Lv30以上は使えるわ」


魔技は、特定の魔法を集めて合体し、上位の魔法に変換する技術である。

極端な例では、Lv1の魔法複数からLv100の魔法を作ることも出来る。

ただし、性能は元になった魔法の分しかない。


「「「うーん…」」」


Lv1の魔法を100集めてもLv100にはならない。

Lv100の方が性能が良いだけでなく、変換にはロスが出る。

それを加味した場合、まだ足りないのだ。


「更に、一度に三つの魔法を発動出来るとしたらどう?」


フィーリは無茶振りを続ける。

普通に考えれば、考慮に値しないような内容である。


話しながらクエラセルの方へ行き、指先から小さな光球を出す。

光球はその場に浮かんでいて、特に何かする訳でもないようだ。


「最近の頑張りを披露する時よ。何でも良いから、魔法を発動してみて」

「普通にやれば良いんだな?ファイア・アロー!」


ボボボッ!


火の矢が出来上がり、少し離れた地面に向かって放たれる。


クエラセルは、一度感覚を掴んでしまえば、適応が早いタイプだ。

周りの助けもあるとは言え、本来不得手の魔法を発展出来ている。


「今の何…?どうやったの!」


真っ先に食いついたのはリコラディアである。

ただ、クエラセルの成長に驚いたわけではない。


「普通にファイア・アローを使っただけだな。いつもより威力が高い気がするが」

「もう一回!」

「ん?ああ。ファイア・アロー!」


ボボボッ!


先程と同様に火の矢が放たれる。


「あ、確かに不思議ですね!」

「そうでしょ?」


グリンは何かを理解したようで、急にメモを取り始める。

この二人以外は完全に置いて行かれている。


状況を察したのか、グリンが疑問の正体を明かす。


「多分ですけど、今のファイア・アローは三発分が重なっていました」

「そうなのか?しかし見た目では判断し難いな」


クエラセルは、まだ自分で作った魔力がどう変化しているのか追えないのだ。

魔法を使える者に限定しても、これを追える者は多くない。


「手っ取り早いのはこれよ!ファイア・レイン!」


リコラディアは慣れた様子で魔法を発動し、様子を見る。

ファイア・レインは火がばらばらに落ちて行く魔法である。

つまり、重なっても判断しやすいという考えだ。


「これはレインと言うより、ウォールだな」


ただでさえ大量の火が降り注いでいくのだが、今回は三倍である。

その結果、目の前にあるのは殆ど火柱のようなものだ。


「理解出来たようね?これが近くにあれば、全員同じ事が出来るの」


フィーリは小さな光球を作り出しては空中に浮かべて行く。


「全員でキュア・ポイズンを発動、魔技で一つに纏めるのが今回の成功条件という事ね」


幾つか光球を浮かべたと思うと、何故か黄色の果物を取り出し、食べ始める。

リラックスモードに入ったようにしか見えないので、クエラセルが質問する。


「それは理解したが、毒はどうする?Lv250なんて誰も耐えられないと思うんだが」

「その点は大丈夫よ。ほら、これ」


########

品名:ベチュラの濃縮猛毒果実 Lv165

特徴:濃厚な甘み。通常より強力な毒を含んでいる。

用途:毒薬

産地:デス・ヘリックス(特異個体)

########


「「「えっ!?」」」

「こんな機会滅多に無いはずだから、頑張って解毒してね」


フィーリは笑いながら、食べかけの果物と鑑定結果を見せてくる。

毒薬に使われるような物を生食しているので、言うまでも無く毒状態である。


「のんびり考える暇は無くなった、急げ!」

ゲームでも魔技は使えますが、同時に使えるのは一つにした事を思い出しました。

と言うのも、無制限では特定の魔法を作る意味が薄れてしまうためです。

この作品では暴れていない固定値ダメージや、状態異常付きの連続攻撃などでバランス崩壊する都合でそうなっています。

調整が面倒なので削除しようと思ったんですが、「知らん!使わせろ!」という意見があったので一枠だけ残しました。


ちなみに、見た事や作った事が無いものは作れないようにしたんですが…

【黒爪】編でデスピオのイベントを一度プレイ(ザコと戦闘だけなら序盤から行ける)、その後【迷いの森】編に行って魔技解禁する事で超ヌルゲー化する事が発覚して調整で死にました。

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