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王様のペット

作者: 雅


___________



セルヴィーナ国の王様はたいへん動物がお好きなようで、


「かわゆいぞ。どれ、触らしておくれ……むっ!!毛並みも最高ではないかっ(はーと)」


『グルゥゥゥ(眠いんだから触るな)』


「王様ぁ!!!!それは獰猛な獣ですぞ!!!!!」


「すぐさまお離れ下さいましいい!!」



それもお付きの者の顔を真っ青にさせるほど盲目らしい。


『ガゥ(騒がしいッ)』





_________なぜこうなったかというと



人が(虎が)岩の上で気持ちよく寝ていたら、狩りにきたらしい王族に見つかったのだ。


「ふおおおおおお!!もふもふ!連れて帰るぞ!!!」


「勘弁してください王様ァ!!」


しかも動物(特にネコ科)が大好きセルヴィーナ国三十四代目国王、ギル=ウォント=セルヴィーナに。


『グルゥゥ(こっちが勘弁してくれや)』


わたし一応獰猛な虎なんですけど。

この王様は、まるで見つけた野良猫を持って帰るみたいなノリでさっきから家臣に駄々をこねている。



『ガゥ グルゥゥゥ(あーあ。これからのんびりまったり生活をおくれると思ったのに)』


わたし転生ってやつをした者でして。

これでもバリバリ働くキャリアウーマンでした。

ですが、転勤で海外行くため飛行機に乗ったら事故に遭いヨーロッパではなくセルヴィーナ国に着いたのです。


まぁ転生前での両親は既に他界していて、友達もいなく仕事が恋人の私は前の生活に未練なんてなく、獣ライフを満喫していたところです。


「ほらよく見てみよ!この知的な美しい目を!この子は我らに牙や爪も向けない良い子ではないか。」


「しかし王様…今はよくてもいつ獰猛になるか…」


家臣の言う通りである。

転生前は人間だった私だからいいもの、野生の動物に対して一刻の王が警戒心を向けないのは些か問題だろ。


どんだけ動物すきやねん。



_______そして家臣に粘りに粘った国王は、 私をペットとして城へ迎えたのであった。


至れり尽くせりらしいので私も大人しく捕まりましましたよ。


だって!!美味い肉とふかふかの寝床用意するって言うから!!!




トントン拍子に王様のペットとしての生活が始まりました。



「お前はなんて美しい…」


『……』


「その凛々しい顔、丸くて柔らかい耳、宝石よりも輝かしい目、鋭く白く強靭な牙と爪、

いつまでも撫でていたくなる毛並み、愛でたい模様、あぁお前の美しさには切りが無いな!」


『……』


「……ギル様…お時間迫っておりますゆえ…大臣を待たせるの如何なものかと…」


「勝手に待たせておけ」


こうやって毎回一つの仕事を終わらせる度にやって来る国王陛下。


『グルゥゥ(はよ仕事いけや)』


「!! そうかぁお前も私に離れてほしくないのかぁぁここに居て欲しいのかぁぁぁ1人では寂しいもんなぁぁ!!」


『…ガゥ(ちげぇよ)』


「そうかそうか!!よし!!私はずっとここにいてやる!!」


「王様ァ!!!!!」


これが毎日なのである。

一方通行の愛こそ悲しいものはないな。



「そういえばお前に名前を付けていなかったな…」


「ギル様!!」


いないもの扱いの家臣。


「よし!私の名前とセルヴィーナ国からとろうぞ!セルウォンだ!」


安直な上に、雄みたいな名前だな…(あんま気に入ってない)

いろいろと欠点のある国王であった。



そんな動物、ペット(セルウォン)ラブな国王に溺愛されながらのんびり暮らしていく虎の話でした。




__________________________

終わりです。

処女作で酷いですが、大目に読んで貰えたら嬉しいです……




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