特に意味の無い歌05
そのヤサシイ手のひらで 慈しむように
そっと私の首を締めて下さい
夕暮れに一滴の雨 頬つたい零れ落ちてく
囁くような懇願に あなたは首を横に振る
そのヤサシイ手のひらで 慈しむように
そっと私の髪を撫でないで
朝焼けに染まる表情 ウレシクてまた切なくて
囁くようなかすれ声 時が止まれば良いのにと
あなたの腕の中 ぬくもり振り払い
そっと力のカギリ 押し返す
茜色の光りを浴びて 俯いたサキは見えなくって
呟いた儚い言葉 時が戻れば良いのにと
そのヤサシイ手のひらで 慈しむように
そっと私の首を締めて下さい
帳落ち瞬く夜空 目を凝らし でも見えなくて
囁くような懇願に あなたは……
シロイ霧の中で 零れた水のすじ
離れるヌクモリに そっと幕を閉ざした