表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界行っても、俺は俺。  作者: 湯豆腐
3/3

一章 俺に何をしろと。3


――――なんだか誰かに抱かれている。

ものすごく心地が良いな。

そっと目を開ける。

凄く眩しいのに、目を射すようなあの感覚は無い。

不思議だ。

意識が戻るにつれて、俺は何かに包まれている事に気付いた。


「こ、ここは···?」

俺を包んでいた何か大きな物が俺の疑問に答えた。

「ここは、私のプライベートルームだよ。哉くん。」

声のした方を見てみると――――


ち○まる子ちゃんに出てくる、あの玉ねぎみたいな奴だった。

声もそっくりである。


「あ、あのー、どなたですか?」

出来るだけ顔を見ない様にする。吐き気を催しそうになるからだ。

「―――私は神だよ。」

俺を包んでいた腕をほどき、どや顔で笑えない冗談を言いやがった。


「冗談キツいぜ、なが○わくん。」

ち○まる子ちゃんに出てくる玉ねぎみたいな奴の名前を言ってみる。

するとなが○わくんは、驚いて顔をしかめた。

「なが○わくん!?誰だソイツは。私は神だよ、神。」


なんだ、なが○わくんじゃなかったのか。

それにさっきから神神神うっせーんだよ。


「お前なんかなが○わくんで十分だ。」

「い、一体なが○わくんとは、誰なんだ····。」

するとなが○わくんは、急に真剣な顔になった。


「そうだ、君に大事な話があるんだよ。」

「大事な話?」

「周りを見てご覧。」

いちいち動作がウザイ。殴りたい。

まぁ、とりあえず周りを見てみよう。



――――――――あれ。


なんか浮いてない?俺。

宇宙にいるわけでは無い。息は普通に出来るし、逆に心地良いくらいだ。

天国みたいだ。

まぁ、俺は死んでないから天国では無いか。


「ここは、私のプライベートルームと言ったが、君の為に作った部屋なんだよ。」

「君が私を神だと信じないのなら、証拠を見せてあげよう。」


そういうと神?は自信気に、というかどや顔でこの空間に大きなテレビを出現させた。

そしてそのテレビには、ある映像が映し出されていた。

「この映像に見覚えはあるかい?」


この映像には、いつもの俺の通学路が映し出されていて、そこを俺が歩いている。

鼻唄を歌いながら。

鼻唄を歌っているという事は、この映像は今日の俺の様子が映されている。

こんなキモい鼻唄を歌っているのはどうせ、俺ぐらいだろう。


映像を見続けていると、急にというか、瞬きの間に周りの景色が変わっていた。

さっきの俺とまったく一緒だ。

景色も俺の反応も。


ドラゴン達と会った所までは映されず、ここで映像が終わった。


「ゴメンね。」

いきなり神?が俺に頭を下げて、謝ってきた。

「えっ?あ、はい。」

なぜ謝られているのか検討もつかない。


すると神?は顔を上げて、とんでもない事を言った。


「私なんだよ。君をあの世界に飛ばしたのは。」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ