彼女その1
視線が痛い…
クラスだけでは無く学年全体の人に見られているじゃないかって思ってしまう実際は違っていたとしてもだ。
「奏汰君~、次多目的教室だよね一緒にいこ!」
恥ずかしくて俯きながら廊下を歩いていたら奏汰の彼女その1に声をかけられた。
「ああ、一緒にいこうか」
僕は奏汰の声で言った。
「駄目だよ奏汰君、口調も声も女の子に変えなくちゃ」
奏汰の彼女その1は笑いながら言った。
完全にからかっているなこの娘。
確かこの娘の名前は園原梨華
能力は奏汰と同じ回復系、出会いはギルドでの支援で学校から駆り出された時に知り合ったらしい。
ちなみに可愛い、清純派アイドルって感じだ。
奏汰の彼女4人の内の1人、奏汰に言わせれば彼女達は納得しているらしいけれど実際は…
奏汰はいつか刺されると思う。
「じゃあ、一緒に行こ!」
自分が出来る限界の可愛い声で言った…言ってやった。
「…………」
園原は驚きの表情で固まり一言も喋らない。
引くんだったらからかうなよとか思ってもいいよね。
そろそろ時間も迫っ来たので僕達は歩き始めた、からかわれるのも面倒なので僕は地声で話す事にした歩きながら話をしていると園原は聞いてきた。
「罰ゲームなんだよね?」
僕は園原の質問に家に帰ったらその事についてあの馬鹿を問い詰めることに今決めた。
「そうだ…よ、昨日音無との勝負に負けてしまったんだ…のよだから後一週間はこのままなんだ…のよ」
女の子口調は難しい、普段は奏汰やっているから女の子口調なんかしたことないからだ。
「このままずっと女装してくれれば良いのに…」
園原はボソッと聞こえるか聞こえないか微妙な音量で呟いた。
白い彼女の見てはいけない黒い部分を見てしまった僕は聞こえなかったフリをし足早に多目的教室に向かった。