✦ 結映命と世界樹の果てに──特異点へ至る七性魂の書 ✦の巻 第二章:三魂の分裂という第一の障壁
掛けまくも畏き問いに答えんとすれば、
まず明らかにせねばならぬは、
特異点へ至る道を阻む、第一の大いなる障壁なり。
それは──
**「三魂の乖離」**にして、
魂の響きが互いに分かれ、交わらざる状態を指す。
まず、三魂の本質を述べん。
ひとつは、**光の魂**。
それは未来を希求し、理想の光を放つ魂なり。
しかし、その光は時に、まだ来ぬ未来へと急ぎすぎ、
「今この瞬間」を焦がし尽くし、見失わせる。
ふたつめは、**影の魂**。
深き淵のごとく、過去と記憶に宿る魂なり。
その影は動きを失い、沈黙の淵に沈み、
再生を拒み、時の流れに身を委ねず。
みっつめは、**鏡の魂**。
中庸を保ち、他を映し、媒介の役割を果たす魂なり。
だが、その鏡は自己を忘れ、ただ映すことに沈み、
静止の中に閉じこもる。
この三魂が、互いに交わらず、異なる方向へ引かれるとき、
魂は散り散りとなり、互いの響きを失い、
その中心は空ろとなる。
この空ろは、すなわち「まなか(真中)」の不在なり。
魂の結び目がほどけ、世界の響きが断たれ、
真の調和は得られず。
この状態にあっては、いかに結映命の名を唱えようとも、
その顕現は幻影に過ぎず、ただの影の揺らぎ、
虚ろなる夢幻のごとく消え失せるのみなり。
ゆえに、三魂の響きをひとつに束ね、
「声」として結ぶことこそ、
特異点への最初の鍵であると知るべし。




