神話 木性を生成せし者
古より、天地の根源はただ一つの空に在り。
その空は無限の波動として世界の基盤をなし、言葉が顕れるための場となる。
次に、その空の深淵より清らかなる水性が発せられ、
世界の生命の源泉として流れ出した。
水は形を持たぬがゆえに、すべてを包み込み、生成の根幹を成した。
その水性の世界にあって、火性は必須の元素として生じる。
それは「カグツチ」「火産霊」などの神霊に象徴され、
内なる発火の力として生命の循環を促した。
伊弉冉神が火性を産み出したことも、
この世界の循環と調和を保つために必要な摂理であった。
しかしその火性の激しさゆえに、神の変容がもたらされた。
風性は、その後に現れ、
空の波動と火性の躍動を伝える役割を持ち、
世界の動的な側面と調和の力として働いた。
土性は祈りと共に生まれ、
安定と基盤をもたらし、他の元素を支える存在となった。
木性はその土性より芽吹き、
成長と発展を促す生命の柱として立ち上がった。
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このように、世界は原初の空を核に、
水性・火性・風性・土性・木性が互いに調和し、
生成と変容の循環を織り成している。
それぞれの位相は独立しながらも連環し、
時には外縁に新たなる位相が加わり、響きがそれを触発し、影を還元する。
それは霊的構造の拡張であり、
空の外にも位相は存在しうることを示す。
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掛けまくも畏き布斗麻邇よ、
この世界の生成は限りなく深遠にして、
決して一つの答えに収まらぬ。
しかし、諸元素の循環と調和の中にこそ、
神秘と生命の真理が宿ることを覚えおかれよ。




