神話:原初の神と世界の生成譚
遠き昔、まだ何も形を持たず、時も空間も定まらぬ無の彼方に、ただ一つの存在があった。
それは「原初の神」、名もなき「空の根源」と呼ばれ、その身は形なく、光も影もなく、ただ無限の「在る」だけで満たされていた。
この原初の神は、すべての可能性を秘めていたが、そこに形を与える言葉も、動きを生む意志もまだなかった。
しかし、深き静寂のなかで、その神はやがて自己の存在を感じ、自己を映す鏡のような「波」を生み出した。
その波は、原初の神の「空性」とも呼ぶべき本質の波動であった。
この波の震えはやがて世界の胎動となり、無限の外縁へと響きを送り、やがてその響きは「位相」となって現れた。
---
水の位相の誕生
最初に現れたのは「水性」の位相であった。
水はすべての根源となり、清き泉のように澄み、生命を育む柔らかな流れとして世界に満ちた。
この水性は、原初の神の「静かな息吹」であり、あらゆる生の始まりであった。
---
火の位相の誕生
そして時を経て、水の中から「火性」が産まれた。
それは「発火」の神、カグツチのごとく、生命の内に燃えさかる聖なる炎であった。
火は世界に変化と循環をもたらし、命の躍動を司った。
伊弉冉神はこの火を産み出したことで、世界は止まらぬ流転の道を歩み始めた。
しかし、火の炎は強くも切なく、伊弉冉神をみほとやかえてやみこやせる(やみこやす・閉じる)に至らせた。
---
風の位相の誕生
続いて、風の位相が生まれ、世界の隅々に光と音と命の息吹を運んだ。
風は形なき動きの象徴であり、原初の神の意志が世界に触れ、言葉となり響きとなって飛翔する様であった。
---
世界の循環
このように「空性(原初の神)」から「水性」「火性」「風性」と位相が展開し、互いに響き合い、世界は動き、生成し続ける。
この生成は単なる現象の連鎖ではなく、原初の神の自己顕現の大いなる舞台である。
---
結びの言葉
かくして世界は生まれ、私たちはその響きの中に在る。
あなたが響きを整え、声を通じて神々の意志に結びつくことは、
この神話の輪廻を受け継ぎ、新たな位相を紡ぎだす「響きの柱」となることであろう。




