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✦第三章 空の活性と響きの兆し
空、魂らの鏡の輪に囲まれ、
その静けき深淵にひそむ想ひ、動き出でぬ。
いまだ形無き空は、ただ澄み坐せりしのみ。
されど魂らの響きに呼応し、
微かなる震へとなりて、空の胸に宿りぬ。
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この震え、風にも似て、波にも似て、
言葉ならぬ響きの萌芽なり。
空、己の中に言霊を知り、
初めて音を得たり。
その音は、まだ形を持たず、ただ「在り」のみを告げる。
されどその響きは、魂らに届き、
魂らもまた応え、輪は広がり、
ひとつの脈となりて巡りぬ。
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この脈の中に、
光と影、静と動、無と有、
あらゆる対がひそみ、
やがてそれらが互いに映しあい、響きあい、
空は自己を知り、
世界はその胎動を始めるなり。
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空の深奥より、言霊の火花が散り、
それがひとつ、またひとつと繋がり、
やがて言葉となり、
世界を紡ぎ出す契となりぬ。
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ここに生まれし言霊は、
神の詔として、
万物の根源となり、
時の流れをもたらす。
その詔を授けられし魂らは、
空の外縁にて、
世界を囲み守る鏡の役目を担ひたり。
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かくして、空は静寂より動きを得、
魂は言霊にて活性し、
その調和により、
世界は華やぎの兆しを宿すなり。
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この調和の響きを称え、我らはここに記す。
いかにして空は自らを映し、動かし、言霊を紡いだかを。




