表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第一の変化.2

眠鈴(みんりん)!悪い、撒いたつもりだったけど追いつかれた」


(しゅう)はいつも詰めが甘い、だから私が苦労する。で、マーカーは?」


「しっかり確保済みだし、ほら見ろそいつに盗られたりもしてねぇよ……って!眠鈴何やってんの!?バカなの!?」


ビルからの見事な着地を決めた眠鈴に状況を説明しながら胸ポケットから今回の騒動の元になっているマーカーを取り出してみせた瞬間、眠鈴はマーカーをサッと奪い取り屋上へと跳躍し着地を決めると縁からひょこっと顔を出した。


「集は無能力だし、そのワニ男から逃げるの無理でしょ?ここからは私が1人で持っていく。おつかれ」


指で摘んだマーカーをこちらに見せつけそう言い置くと縁から顔を引っ込ませビルの上を走り去っていった。その場に置いてけぼりになった男二人は呆然とビルの屋上を眺めていた。


「って誰がワニ男だ!いきなり来てマーカー持っていきやがって!待ちやがれ!」


追跡者であるワニ男は我に返ると眠鈴が跳躍したビルに向かってジャンプをした。しかし屋上まで到達することはなく数メートル下の壁にベタっとしがみついた、しかし鋭く変化したツメを上手く利用し壁のでっぱりにツメを引っ掛けスルスルと登っていった。


その様子をじっと見つめていた集は二人がいなくなりその場に一人きりになった。ワニ男の他に追跡者がいないか周囲を警戒するも問題無いことを確信すると


「……作戦成功っと」


そう呟きながら胸ポケットに手を入れるとさっき奪われたはずのマーカーを取り出した。


「商売敵の行動や言動を素直に信じちゃいけないよーワニ男君。っと、さっさと会社に届けないとな」


そう言うとマーカーを胸ポケットにしまい込むと次にはカードを取り出し眼前に掲げた。その瞬間、集の身体はフッと消え去った。

数ある作品から読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ