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二話 魔竜王がやって来ました

二話 魔竜王がやって来ました


 翌日、要が会社に行くために家を出ようとすると、外に三人の人間が立っていた。スマホを要に向けて動画を撮っている女性は要の後輩である園田得(そのだえる)。横のタンクトップに半ズボンのマッチョスタイルでポーズを取っている二人は得の弟の(かい)(なり)である。


「園田さん、どうしたの?」


 スマホの映像を素で使えなくするために名前を呼んだ。


「違うわ。私達は……」


 得はスマホの画面を見ながら軽く髪を整えて、弟達にアイコンタクトをする。


「マリ!」


「ユウ!」


「オウ!」


 得を真ん中にして弟二人が筋肉をアピールするようなポーズで寄って来た。これが魔竜王の名乗りなのだろう。


「園田得さんでしょ?」


 もう一度邪魔をする。要を勝手に撮ったのだから、おあいこだ。


「マリだから! 動画配信者、魔竜王のマリだから」


 スマホを弟の一人に渡して、大声で訴える。近所迷惑だ。


 さらなる追撃が必要のようだ。


「園田さん今日休みでしょ? なんでうちに来たの?」


「マリだから!」


 変な設定を押し通すアイドルみたいだ。


「で、なんで来たの? 園田さん」


 要も意地になって向こうの設定には乗ってあげないでいた。


 互いの意地のぶつかり合いが膠着状態を招いた。


 すると手ぶらの弟が言った。


「あんたの家に小人がいるんだろ? オレ達はその小人に会いに来た」


 あまりのド直球さに要は固まった。一対三は厳しいかもしれない。


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