しかし絶望はやってきて
毎回誤字多くてすみません
見つけ次第修正してます
「粒...谷くん?」
「まじ危なかったなカノさん」
「どう、、して、、」
「ちょっといろいろあってな」
実は覗こうとしてたなんてゾンビになっても言えない
「しっかしまさか、、本当にいるとはなあ」
永太は横をチラと見る。そこにはさきほど永太にシャッター棒で殴られ頭から多少の血を出しているノブオがいた
一瞬死んだとも思ったが少なくも呼吸をしているのでいきているのだろう
「カノさん、これ」
そういって近くにあったバスタオルを渡す永太
「そのままだと風邪引くだろ、それにその格好は目のやり場が...」
言われて気づいたのか顔が茹でたカニのように赤くなるカノ
「あわわわわわ、、私、、すんごい格好見られちゃった...」
早く服を着てくれと思いながら見る場所が限られてる永太の視線は自然にノブオへと向けられていた。
カノさんに服を着てきてといい場からいなくさせた永太はノブオに話しかける
「おい、生きてんだろ。さっさと起きたらどうだ犯罪者」
「クッソが、ガキが舐めやがって、テメェこそ人を殴っておいて!、、犯罪者じゃねぇか」
脳が揺れてるのかふらふらしながらもなんとか立ち上がるノブオ
「お前の邪魔がなければもうすぐで出来たのに!!あの女もそうだ、抵抗しやがって、死ぬ前に気持ちよくなれんだから大人しくしてればいいのによぉ!クソッ」
唾を飛ばしながらまるで自分が全てだと、絶対なのだと幼稚なことを言い募るノブオ。その姿は実に醜かった
さすがに気持ち悪く言い返そうとした時
「殺してやる」
それはとても小さいがやけに鮮明に聞こえた、しかし永太はそのあまりにも理解しがたい言葉ゆえに聞き返してしまった「なんて?」と
「..........」
2度は言わなかった
ノブオはポケットから果物ナイフのようなもの出し永太に突きつけた。永太の後ろは壁、逃げ場はない
ノブオは自分が今絶対的有利だと思っていたこちらには人を殺すことが出来る刃物があるのだと、さきほど殴られて今もなを頭から血が出ていることはすでに忘れてしまったらしい、それほどにノブオは怒りに溢れていた
そして絶対的有利だからこそ思いついた
「そぉだ、、お前を殺すのは後だ、、まずはお前をうごけない体にしてやる、その後にあの女をお前の目の前で犯してやろう!!それで絶望したお前をゆっくり、、ゆっくり殺してやるよぉ!」
何がそんなに面白いのか笑い続けるノブオ
永太は内心物凄く焦っていた、お世辞にも喧嘩が強いとはいえずしかも相手は刃物を持っていて殺す気でくる。これが一週間も前であったら冗談とも取れたかもしれないが今はそうじゃない、あっちは本当に殺しに来るだろう
永太にあるのはシャッター棒のみ。勝ってるところといえば若い故の身体能力と武器のリーチくらいだ
相手がすぐ近づけないようシャッター棒を振り回して牽制しながら必死に打開策を思考する永太
そしてあるものを見つける。もしこれが決まれば一発で状況を打開できるぐらいの。しかしそれは一か八か、一度きりの勝負だった、でも今はそれしか方法がない
それを成功させるには
「な、、なあ、協力しないか...」
それまでナイフを振り回していたノブオの手が止まる
「協力だあ?てめえ状況わかってんのかあ?」
(よし!これで少しでも時間を....)
「ああ、わかってるさ、俺はこのままじゃあんたに殺される。」
「なら....」
何か言いかけようとしたノブオより早く続ける
「でも俺がいれば確実だぞ?」
「確実?一体何のこと言ってんだ」
「あんたはさっきカノさんを襲うって言ったよな、でも今ここに彼女はいない。俺が逃しちまったからな。でも俺なら連れ戻せる。それが無理でも彼女を一人にする状況ぐらいつくれるさ、そうすりゃあとはあんたの好きにすればいい」
永太が「どうだ?」と言う。永太の言うことも一理あるのかどうするかと悩むノブオ。そして、、
「今だ!」
「ややああああ!!」
ゴゴンと鈍い音が響いた。その音を出した犯人は
「つ、、粒谷くん、大丈夫?」
いままで着替えるためにいなかったカノさんが工具カゴを持っていた
たとえか弱い少女の攻撃だとしても中身がいっぱいでだいぶ重くなった工具カゴで思い切り頭を殴られればよゆうで倒れるだろう
「死んじゃったかな?」
「さあな、、動かないけど」
ノブオからナイフを回収する永太。内心では殺したいぐらいだったがただの高校生の永太にとって人を殺すことはとても出来るようなことではなかった
「血、、、多い、、こんな出るなんて」
「当たりどころが悪かったな、俺が殴った時にできたキズに追い討ちになってる、頭パックリいってやがるよ」
「私、、人を殺しちゃったのかな.....」
「.........」
永太は何もいえなかった。カノさんを見れば一目で青ざめているのがわかった。ノブオは素人目に見ても死んでいるだろうことはきっと彼女もわかっている
そして何度でも......現実とはいつも予想どうりにはいかないもの......
突然ビクンッとノブオが跳ねた。それに永太達は驚きながらもやっぱ死んでなかったと思った。しかし....、どんどんノブオの体の色が変わっていくのがわかる、それは昨日なんども見たあれに!?
「つ、、粒谷くん、、これって」
どう見ても死んでるような人が手を使わず足の力だけで立ち上がった。その顔に正気は既になく、目は白目を向いており口からは泡も吹いていた
「どうみてもゾンビじゃねーか、こいつ奴らに噛まれてたのか」
「粒谷くん、この人にそんな噛まれたようなキズは無かった。昨日の今日だから傷がふさがるにしても速いだろうし、」
じゃあ何故?と思うが今はそれどころではなかった
ゔぁぁ"あ"とうめき声を上げながら近づいてくるノブオだったもの。幸運なことにノブオだったものは元々の体型から行動が鈍く遅かったので一撃目は容易に避けることが出来た
今ある武器は工具カゴにシャッター棒、それからナイフのみ。正直勝てる気がししたかった
「逃げるぞ!カノさん、俺たちじゃ無理だ!」
「う、うん」
工具カゴをゾンビに投げつけ怯んだ隙に逃げる永太達、後ろからは遅かれと後を追うゾンビ
「よし、あの速さなら逃げれそう、あっちにいる皆んなに早くこのことを伝えないと」
「そうだね、あそこまで行けば人数差もあって倒せるよね」
走ること1分、ついにみんながいるホールに着いた、そしてそこで見たのは
「うそ、なにこれ」
もう何度目かわからない絶望がそこに広がっていた
それはゾンビの大群、いたるところに血がばら撒かれていた
「ここは安全じゃなかったのかよ」
まだ気づかれてはいない、しかしそれも時間の問題だろう。それに、、
「前には大群、後ろからも追われてる、これすごいやばいな」
しかしこいつらは一体どこから出てきたのだろう、あの空襲の生き残り?しかしそれにしては死人が多い数体来たとしてもほとんどは逃げれるはずだ
「そうだ!ケイヤは?無事なのか!?」
「おぅよ」
「「?!」」
突然後ろから聞こえた声に驚愕する永太とカノ、しかしそんなの関係ないと後ろから声をかけてきた人物、ケイヤは話を続ける
「お前らどこいってたんだよまじで!すげぇ心配したぞ、置いてかれたと思って!」
「わ、悪い悪い、こっちもいろいろあってな。というかどうなってんだこれ!なんでみんなゾンビになっちまってんだよ」
「ああ、俺にもわかんねぇ、一人が突然雄叫びをあげたと思ったらゾンビになっててよぉ、しかもどんどん出てくんの!入り口からも入ってきてみんな逃げ惑ってる逃げ場がねぇんだ」
「こっちに逃げてきたのはケイヤだけか?」
「ああ、突然のことだったからなあ、呆気にとられてるあいだにどんどんやられちまったぁ、」
「、、、そんなぁ」
「粒谷くん!後ろから、、、」
カノさんが焦ったように声を荒げる。そしてその意味を瞬時に理解した永太
「?!そうだった、あいつもいるんだ」
見ればそこにはノブオゾンビがいた
「お、おいあれって、ノブオさんじゃねぇか?」
「話は後にしようぜ、今はここを出ることを考えなきゃ」
入り口はきっと焦って外に出ようとしてたのだろう人たちの死体で詰まっていた
広場には沢山のゾンビ、後ろからもきている
逃げ場は、、無かった