ファンタジーと女性向け
度々エッセイでも出てくる女性向けのファンタジーについてやっと答えが出たような気がしたのでまとめてエッセイにしたい。多分女性向けのファンタジーってメルヘンといわれるものだと思う。メルヘンとファンタジーはほとんど同じ。ただファンタジーは広義な意味として現代に繋がってると思う。
その意味でメルヘンとは分けられると思う。女性向けのファンタジーにおいて男性にとってイマイチになる場合の特徴がある。それが女性が目指してるのは多分メルヘンだからだと思う。
現代的に広義に解釈されるファンタジーと違う。この場合私がさすファンタジーは中世欧州風のいつものファンタジーではない。あらゆる非現実的要素を扱う漫画ファンタジーについて。その意味ではSFもファンタジーの狭義のジャンルでしか無い。元々SFをある種のファンタジーだと捕らえる向きは昔からあった。
HGウエルズなどは有名な言葉を残していて、魔法が科学知識に変わっただけだと。ジュールあたりはどう考えていたか?分からないけど、確かにHGウエルズは話し作りで飛躍を作り出すための道具的な扱いがあったと私は見ている。ウエルズは物語を書いていたに過ぎないと思う。
メルヘン的だと感じるのは、女性向けのファンタジーの多くは雰囲気や空気感の特別性が欲しいだけで、非現実的なものがもたらす現実的作品では創れないストーリーの幅の面白みが足りない。
まず重要なのは、ファンタジーがSFを含むこれがとても重要。これは漫画やアニメを基本としたファンタジーの発想だからになる。漫画におけるファンタジーは科学知識より大事なものがある。ビジュアル的世界観に尽きる。漫画において重要なのはSF風ファンタジーの世界観がもたらす絵であって科学知識の厳密さはあまり重要じゃない。
SFファンタジーの境目はそもそもややこしいのだから、それを漫画に持ち込んだときは漫画にSFなど無いとしたほうが分かり易い。厳密にはより小説のSFに近いSF風ファンタジーが存在するだけになる。メルヘンはSF風ファンタジーではない。これこそがキーになる。ファンタジーが何故広義においてメルヘンの狭義と分かれるか?が漫画におけるSFが鍵になっている。
言葉遊びじゃないのか?ならメルヘンの意味に御伽話しがある。御伽話し感この感じが女性向けファンタジーにはコアになる。断わっておくけど、何故私がこうも女性向けファンタジーに拘るか?と言うと異質なものによってより男性向けファンタジーの理解を深めるためが一番で、2番に何故男性が女性向けファンタジーをイマイチ楽しめない時が確率的に発生しやすいか?の謎を解くためにある。
断わっておくけど、あくまで確率的でしか無い。その理由がきちんとある。それは男性も雰囲気や空気感の特別性をファンタジーに求める人が多いから。感覚としては部屋の模様替えとすごく似てる。男性がそれを一切求めないわけじゃないから。ただ女性より鈍感な傾向があるのは確かだと見てるから。
これはどういう事かと言うと、女性は馬鹿だからストーリーの楽しみ方をしらないとまず言われるし、女性向けを書く女性作者の無能のせいだと言われる。それは仮にそうだとしてもそうじゃない部分をまず考えないといけない。その逆で女性は男性より感じやすい繊細さを持ってる人が多いからになる。
力が足りない創れないんじゃなくて、男性に較べて別の力が足りすぎてるから、そっちに配慮が行き届かないだけだと見ている。仮にその可能性を否定しなかったのは、女性は学校のテストで言えば5教科総合で得点が高くて、男性は理数だけ高くて総合は女性以下はありうるからだ。それを馬鹿だからと言うのは正しいのか?となる。
男性の集団の理屈で、その集団を満足させられない能力など認めないとしてるだけになる。女性作家は女性集団の中でおそらく満足させられる能力を十分持っていて、傾向的に男性作家は多分それが満足させられる人もいるが駄目な人の方が多いだろう。満足させられる人は大体繊細な作品を描く傾向が高い。それは男性集団の中では特異な人間なんだ。それを男性全体の手柄にして、男性はなんでも出来ると勘違いしてるだけだ。男性は奇人変人の手柄を全体の平均的手柄にしてるだけ。ようするにアホだ。
ただ女性は傾向としては、男性をファンタジーで満足させるのは下手だとはっきり思う。非現実的要素がもたらす特別なストーリの創作にあまり関心が無い。これは繊細だけじゃない、女性は現実が創る面白さから逸脱できない。よって女性が作るリアルなもので、リアリズムが雑な時ファンタジーだと揶揄されるときがある。
これが女性のファンタジー感だと私は見ている。リアルなものに縛られるくせにリアリズムを徹底できない。これは女性は主観的リアルを重視してるからになる。要するにリアリティである。ありもしないものがもたらすびっくり箱ストーリーを男性と同様に楽しめない。楽しめないものは創れない。ただリアリズムが雑になるだけのファンタジー感なら作れる。
だから女性のファンタジーは男性にとって出来が悪く見える作品が多くなる。どうでも良い雰囲気とか空気感ばっかり大事にしやがってとなってしまう。
面白さとは基本ユニークさにあり、普通に対する逸脱にある。これは非現実的要素は簡単に作り出しやすいんだ。ありもしないものだから。ただ女性は特別なのか?というとこれも違う。男性と傾向の差であり、男性もリアルなものに縛られる。完全にリアルから自由な非現実的なものなんて無い。
それこそが、異世界ファンタジーがベースに西洋のオカルティズム的怪奇譚から生まれた部分だと思う。魔法などは怪奇譚じゃないとしても魔女がりをする民衆達は怪奇のモンスターと魔女を同様に見てるわけだ。ハイファンタジーは根本的にはローファンタジー(この分類は厳密じゃなくて、なろうのジャンルから書いています)から作られている。
傾向として掴んでほしくて書いてるし、当然男性の中でもリアルに縛られやすい人とそうじゃない人に分かれる。多くの場合は、漫画アニメを見る時は頭を緩くして普段の社会生活で使う頭脳をスイッチするって大人が多い。そうじゃなくて、根本的に非現実的なものが物語に出るのが嫌いな人が居る。男性でもである。これらがファンタジー要素を使えば絶対にびっくり箱の面白さを高められない理由になる。
人によって違うといえばつまらないので、それは多分集団として傾向が分かれると見ている。こういった扱いなら知性の元に扱えるものになると私は考えている。それが私がズットやってる話になる。実際データは私の主観でまとめている。