表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転移放浪記  作者: タンタ
1/1

プロローグ

 深い緑の森の中、雲ひとつ無い空の下。二人の男女が歩いていた。

両者共に容姿は10代半ばといったところだ。


「疲れた」


 女の方がそういい道脇にあった草原に寝転ぶ


「なに言ってんだよリズ! もう少し進むぞ」


 と少女の名を呼び、男の方が刺々しい口調で訴える。


「進むってどこまで、ヘイル?」


 リズは寝転び晴天の空を見上げながら問う。ヘイルと呼ばれたその少年は惑うことなく


「できる限りまで」


 そう答えて起き上がる気配の無いリズにキツい視線を送り続ける

  

「何で? 行く当ては無いのに。」


 その言葉にヘイルの表情は固まる。

 

「止まっちゃダメ?」


 今度の問いにはすぐには答えられない。 暫く黙り込みリズと同じように空を眺める。

 そして、視線を彼女に向け直す。


 「進んだって何も無い。 けど止まりたくも無い。」


 そう言ってまた黙り込む。

 深い緑の森の中、雲ひとつ無い空の下で。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ