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夏休み  作者: ひの
8/10

 「息子さんが、

(普通に生活しているみたいに、家の中で姿を見るんだよ。 

 多分、自分が死んだのわかってないんだろうな。

 俺は見えないけど、なんか気配は感じる。

 そういうこともあるんだろうけど、親父とお袋が、本当に嫌がるんだよなあ。)

 って話してた。」

 「そっかあ、何でなっちゃんに話したんだろうね。」

 「たまたま、そこにいたからじゃないかな。それでね、その後息子さんが言ったんだ。(お袋が、あいつの顔がだんだん見えるようになってきた。初めのうちは、顔を伏せてたけど、最近口元が見えるようになってきたって言うんだよ)って。本当に困ったようにため息ついてた。」

 「ふ~ん…。」

 「そんな話を聞いても、返事のしようもないからそのままにしてたけど、今あの家息子さんだけだから、大丈夫かなって。」

 「そうだね。」

 「お嫁さんは、今はすっかり顔を上げてるのかなって。」

 「ああ。」

 「息子さんは、今でもお嫁さんが見えないのかなって思う。」

 「そうだね…。」

 「うん…。」

 「…。」

 私は、本当に幽霊が出てるのかどうなのかも分からない。

 息子さんが、何でなっちゃんに話したのかのかも分からない。

 本当に困っているのなら、私達のような子供より、ちゃんと大人に話すんじゃないかな。

 なっちゃんだって、そんな話聞かされてもどうしようもないし、困るよね。

 なんてことを考えて私は腹が立ってきた。

 息子さんは友達でもなんでもないし、知らないし。

 でも直接聞かされたなっちゃんは、気になるんだろうな…。

 奥さんは、何がそんなに気になって幽霊になってるんだろう。

 「奥さんは、何が心残りなんだろうね。」

 「うん。」

 「幽霊って、いつまで幽霊やってなきゃいけないんだろうね。」

 「ふふっ、なんで?」

 「だって、幽霊になるほどのことを思いながら死ぬのは嫌だなぁ。」

 「ああ、そうね。」

 「死んだら早く神様の所に行きたいよね。」

 「莉央ちゃんは死んだら神様の所に行くの?」

 「そう、早く神様の所に行ってしばらく休憩させてもらうの。」

 「休憩?」

 「そう、しばらく休憩させてもらって元気が出たら、また生まれ変わるんだよ。」

 「そうなんだ。」

 「そう、また頑張って生きなきゃいけないから、その前に休憩、好きなだけ。」

 「そうか、夏休みだね。」

 「そう、宿題はないやつね。」

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