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夏休み  作者: ひの
10/10

10

 朝から畑の草取りをする。

 6時すぎからやっているけれど、だんだん陽が照ってきて暑くなってきた。

 おばあちゃんが「もうそろそろ辞めて御飯食べなさい。」と言っている。

 御飯を食べよう。

 朝御飯は、おばあちゃんお気に入りのパン屋さんのロールパンとスクランブルエッグとキュウリとトマトのサラダと冷たいミルクティー。

 「今日はあんたはどうするの?」

とおばあちゃんに聞かれる。

 「今日は本屋さんに行く。」

 「そう、おばあちゃんは今日婦人会の集まりがあるからお昼御飯はなんか買って食べなさい。」と千円くれた。

 それから、おばあちゃんはさっさと洗濯物を干して着替えを済まし、綺麗にお化粧して出かけて行った。  

 私はゴロゴロしてから、宿題を二ページだけしておこずかい持って玄関に鍵をかけて出かけた。

 もう10時すぎているので日差しが突きささるように熱い。

 日陰を選んで歩きながら本屋さん向かう。 

 途中あの奥さんの幽霊がでる家の庭で母屋の向かいに建てている最中の素敵なログハウスの屋根の上で息子さんがトンテンカンテンと釘を打っていた。

 このログハウスけっこう大きいのだが、息子さんが一から一人で作っているそうだ。

 はっきり言って見た目は全然かっこよくないが、こういう所は素敵だなと思う。

 挨拶しようにも屋根の高いところにいるから声も届かないだろう。

 ログハウスの壁に付いている格子の窓を眺めながら通りすぎた。

 歩いて20分のところにある本屋さんに行き、待ちに待ったマンガの最新刊と自由研究用の本を買い、お店を出る。

 ますます暑くなっているので、コンビニに寄って卵のサンドイッチとコーラを買って学校の裏山に行く。

 少し登ると小さな溜め池がある。

 溜め池のまわりは草がきれいに刈られていて木の根もとにちょうど一人が座れる平たい石がある。

 そこに座ってさっそくマンガのビニールを破り読み始める。

 あっという間に読み終わってしまって、もう一度、今度はゆっくりサンドイッチとコーラを飲みながら読み返す。

 はあ、面白かった。

 早く続きが読みたい。

 しばらく余韻に浸りながら、木陰で涼む。

 この溜め池のまわりは、いつもひんやりとしている。

 溜め池には山の水が流れ込んで、反対側からは、小さな用水路に常に水が流れ出している。

 水は透明でキラキラしている。

 こういうきれいな水が田んぼや畑に行き渡って、だからここのお米やお野菜は美味しいそうだ。

 もうおばあちゃん家に帰ろう。

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