攻撃4
「もう照れちゃってかわいい。」
バシュ
それは一瞬。高一の腕に赤が走った。
かろうじて致命傷や欠損は避けたようだが、消して浅くはない。
敵は、少し頭が回るようだ。
私達3人を無力化させるには、高一か私を殺すもしくは戦闘不能にすることである。
私を殺したり、戦闘不能にしたりするような素振りを敵は見せていない。
おそらく、ハニーの言っていたことが関係しているのだろう。
高一は頑丈でしかも男で、上背もある。
だから、たとえ間違って致命傷を追わせたとしても私より生き残る確率が大きいだろう。
それに、ハニーは私と里亜菜に接触する必要があったといっていた。
そこに高一は含まれていない。
だから、高一を万が一にでも殺したとしても支障がでない。
だから、高一を負傷させたのだろう。
やはり、前回の敵と同じパターンで姿を現さずに声だけ聞こえ、攻撃してくる敵だった。
「へ〜、君も随分頭が回るようだね。言葉。」
「ことば?私の名前は「ことは」だ。読み方を間違えるな。」
「いやお前の名は「ことば」だ。自分の名前さえ忘れているのか、やはりジャルジャー様の洗脳はものすごいな。」
「ジャルジャー様?」
「おっと口がすべった。そこのおバカくんはもう戦闘が一切できない。残りは都会かぶれのお嬢ちゃんと君だけだよ。」
ザシュ
里亜菜の足に赤い線が走り、血が溢れた。
「よし、君の配下二人(笑)はもう戦闘不能状態で使い物にならないね。役立たずの二人を僕が有効活用してあげよう。」
倒れていた二人は動き始めた。
持っていないはずの斧を持って。
「私の奴隷に何をした。」
「本当に君には心というものが欠損しているんだね。君達が分かるように言うと、君が今まで戦ってきた精霊。君が言う蜘蛛美女から精霊と君たちは戦ってきたのだけれど、その精霊を契約精霊という言うんだ。
契約精霊には、必ず契約者がいる。僕達の契約者はエルフだけど、契約者にはエルフ以外にドワーフや竜なんかがいる。
契約精霊は契約者に隷属する変わりに契約者の得意属性魔法(この世界には魔法が存在している。魔法には様々な属性があり、個人の才能によって得意な属性が存在する。この得意属性は通常の適正無しの属性よりも10倍ほどの威力がある。そのため、この世界の住人は得意属性を極めることが最重要であると幼いころから叩き込まれている)を使用することが可能になるんだ。
僕の契約者の得意属性は服飾。
つまり、服飾に関係するのならどんなことでもできるんだ。
今使っているのは糸。これで僕はこの二人を操っているんだ。
わかったかな。」
それを早口で言われて、やっと終わったと思っていたら里亜菜と高一に足を切り落とされた。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。」
この世のものとは思えない痛みを足から感じ私は絶叫した。
「終わりましたよ。エラ。」
「よくやった。では行くぞ 〜転移〜」
私が痛みで絶叫している間にエラと呼ばれた耳が尖っている少女と声の主らしき影が一瞬で消えた。
と 思ったら、
バシャ〜
水をぶっかけられた。
その水に傷口が触れると更に痛くなる。
誤って口に入ってしまった。
その味は塩の味がした。
私はその激痛で意識を失った。
「リリー義姉様。対象が全員気絶いたしました。」
「了解。ラリス、バーベナと共に転移の準備をしろ。クローフィー、クラースヌイ、ヴェンデッタ、アヤメは対象を転移地まで移動させろ。」
「「「「「「はっ」」」」」」




