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ミラーボールの下で  作者: 記紀
第一章 鈴木言葉
1/27

タイトル未定2025/07/03 06:53

「まってよ、言葉ちゃん。」

「遅いよ。亜菟葉ちゃん。早く公園で遊ぼう。」

「もうまってよー。」


「ハッ」

懐かしい夢を見た。あれは小学校に上がる少し前、6歳くらいだっただろうか。

親友であった少女…亜菟葉であっただろうか、もう名前すら忘れかけている。親友であったのに薄情なものだ。結局、死したものの記憶は段々と薄まっていくのだろうか。

そう思うと自分が更に薄情な人間に思えてくる。

さあ、早く朝の支度を済ませなければ。早くしなければまたあのクソババアが怒鳴り散らかすだけだ。

そう思っていると案の定クソババアの怒号が響いた

「言葉早くしなさい。」

「チッ、はいはいわかりましたよ。」

舌打ちを打ちながら、2階の自分の部屋から1階のリビングへ降りていく。

毎日毎日あのクソババアの面を拝まなければならないのが心底苦だった。

リビングに入った瞬間

「あんたねぇ〜、私が呼んでいるのになんで30秒も私を待たせるわけ?私がわざわざ時間を割いてあげているのにその感謝も無いどころか、舌打ちで返すだなんて私をどれだけ怒らせたら気が済むの?」

と、まぁ〜毎朝恒例のクソババアの自分ファーストの説教が始まるのだが、時間の無駄である。

無視を貫き通そうとしているがそうもいかない。なぜかって

「ちょっと聞いているの。」

という決まり文句をいわれ、ビンタされるからだ。

なぜビンタされるのか、わからないそこの君!ビンタされるまでの過程を特別に教えてあげよう。

まず、決まり文句である「ちょっと聞いているの。」を言った後に、とんでもねぇー長文で、激しい問い詰めが何故かあり、そこでどんな反応をしても決まって、何故かビンタしてくるのだ。

いつものルーティーンと言わんばかりに、私はクソババアの日々のストレス発散用具にされているのは一目瞭然であろう。

だから、毎日のルーティーンとかしている説教とビンタを回避するために、朝早く起きたこともあるのだが

このババア何故か勘が良いのである。

ある日の早起きした例を上げてみると、私は普段7:00に起きている。早起きして5:00頃に起きるとと普段は5:30頃に起きているはずのババアの怒号が何故か響いてくる。ガチで何なんだこのババアは。

毎朝恒例の説教とビンタタイムが終わると、朝食を口の中に詰め込み朝食を3分で終わらせ、速攻で朝の支度を終わらせると、すぐに家を出る。何故すぐに家を出るかって?それはもう一人の自分ファースト人間がいるからである。

「おい、言葉。父親に向かっておはようございますお父様ご機嫌いかがですか。の一言さえないのか。」

はいはい来ました。毎朝恒例自分ファースト人間による2大行事の後半戦が今開幕。

前半戦が、クソババアの無駄な長文の説教&それに付属してくるビンタなのであれば、後半戦はクソジジイによるクドクド呼び止め&尻を触わるという普通に犯罪であることを毎日毎日繰り返している一回こいつらの頭にはおつむが詰まっているのかどうか見るために頭をかち割ってもいいだろうか。

自分の仕事場でもセクハラをしているのかと思ったそこの君、正解だ。

このクソジジイは普通に職場でも女性にセクハラをしている。何故問題にならないというと、私にもよくわからない。これは私の仮説だが、何故かこいつには謎のカリスマ性が備わっており統率力に長けていることから会社側も問題に出来ない。まあ、統率力に長けているというより、人を顎で使うことと人を言葉で押し黙らせることが得意なのだろう。

そう思いながらクソジジイの攻撃を回避しつつ、行きたくもない学校へ行くために自転車に乗った。


自己紹介遅れたが、私の名前は鈴木言葉。とある田舎町に住む平々凡々なJKだ。

対して、勉強できるわけでも、運動ができるわけもない何なら特筆した特技もない中途半端な人間だ。

5年、10年続けてきたとしても、練習時間が他の子と違いすぎて同年代どころか年下の子からもどんどん抜かされていく結局、私は中途半端な人間でしかない。

私は努力することが苦手だ。継続という言葉は好きだが、いざこれを継続しろといわれるとサボる。誰からも指摘されない時にああ自分って頑張っているんだなぁーという快感を得られるが、指摘されると途端にやりたくなくなるそういう怠惰な人間だ。

というか努力をずっとしている人間や物事を好きで無意識にやっている人間はある意味一種の天才だと私は思う。

だからそんな人間を私はある一定の側面を見ない限りは尊敬する。

と、どうでも良い言い訳がどんどんと這い出てくる。人はこういうだろう誰もいない空間に喋りかけるなんてどうかしている。しかし私は嬉しかった。どんどん憧れの厨二病へと近づいているのだから。


いつも通りの空想を始めるといつの間にか学校についていた。

嫌だなぁーと思いつつ教室へ向かう。

教室に入るといつも通りの風景が広がっていた。男子はふざけ合っているし、女子はキャピキャピしながらお喋りばかりしている。心底気持ち悪かった。なんでわざわざふざけるのかな?どうでもいいお喋りを大音量でするのかな?本当にコイツラの脳内がわからない。

席につくと荷物を下ろし机にかけると趣味の読書を始めた。後少しで創作の世界へ入るその矢先に

「ちょっと、鈴木さん。」

学級委員長の佐藤里亜菜が何故か呼んできた。

「何でしょうか、佐藤さん。」

「なんで鈴木さんは、協調性に欠けるの?クラスの結束力を強めたほうが良いってこの前いったよね。」

ああっまたこれだ。いい加減にしてほしい、私は指摘されない程度に動いて適切な距離をクラスメイトと置いて平穏に読書がしたいのだ。

協調性が欠ける?私みたいな社会不適合者によくそんなことが言えるな。

今の現状を見て協調性なんぞあるか?こいつの言う協調性は、自分の友人に限られるのだろう。里亜菜の友人というか私以外の全員が里亜菜をボスとしたグループに所属している。里亜菜の取り巻きになるなんてゴメンだ。まあ里亜菜は、女子を全員自分の手中におさめ、結束力を高めることでもう一人の男子の学級委員を無能呼ばわりしたいだけだろう。

「何、ボーとしているの。鈴木さんはクラスの結束力を高めようとは思わないの。」

「佐藤さん。協調性に欠けるとおっしゃりますが、どこをどうすれば改善できるのでしょうか。」

「はぁ〜そんなの自分で考えなさいよ。クラスの結束力を弱めているのは貴方なんだからね。」

支配欲の高い学級委員長は、捨て台詞を吐いて立ち去った。

それからいつも通り本を読んでいると、

「やっべぇ宿題忘れた。」

「おいお前今月で何回目だよw」

「えっと今月で10回目だ。」

「さすがにそれはヤバいってw」

という雑音が響いた。

雑談をするなら大きな声でなくてもいいだろう。こいつらにはティラノサウルスと同じサイズの脳みそしかないのか?

「というかお前、部活動禁止になるぞ。」

「ええっ、俺、サッカー禁止になったら死んじゃう」

そんなわけねぇーだろう。お前はバカか、ああ元々こいつバカだったわ。

今サッカー禁止になったら死ぬといったやつは山田高一。人間離れした身体能力と反射神経を持ち、スポーツ万能である。

しかし、バカである。勉強面でもバカであれば、頭もバカである。ちなみに今年の留年候補であると囁かれている。なぜ高校に入れたかというと、サッカーによる推薦入学である。余談だが、さっきの佐藤里亜菜とは幼馴染である。

まあ、私には関係のない話だ。そう思いながら読書を再会した。

読書に集中していると予鈴がなった。

キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン


「規律、気をつけ、礼」

いつも通りの日常がまた始まる。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーそう思っていた。


始まりは、多分この時だったのだろう。

予鈴と同時に先生が入ってきてSHRが開始した。








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