第20話 曹長止まりとローテーション迷宮と地方クォーター制 ~だったら「女性管理職比率」を法律で縛るみたいに、「地方育ち管理職比率」を義務化すればいいじゃん~(80点)
最初にざっくりまとめちゃうね…
軍隊って「二等兵→大将」のシンデレラ階段は、実はほぼ神話。大将になるのは最初から士官学校や大学経由で《少尉スタート》したコースで、パイロットも軍医もみんな“生まれつき”の将校枠。 一方、日本企業もそっくりで、本社が地方支社をぐるぐる“管理職シャトル”しているから、地元育ちがトップに立つ確率は限りなくゼロ。 だったら「女性管理職比率」を法律で縛るみたいに、「地方育ち管理職比率」を義務化すればいいじゃん――というのが主人公たちのオチだよ。
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第20話 曹長止まりとローテーション迷宮
> ツイ主
「おれさ、兵隊はみんな二等兵から大将になるって思ってたんだ。でもリアルは“曹長止まり”なんだってさ」
ツイ主がスマホに投げ込んだのは米陸軍の人事リポート。二等兵から直接将校になる“ダイレクト・コミッション”は超まれ、まして大将とか都市伝説級らしい。
> 理翔(主人公・徒歩圏ガチ勢)
「だよね。だって戦闘機パイロットになる時点で《士官学校 or OTS》が必須条件だったはずだし」
米空軍の公式ページにも“まず士官”って赤字で書いてある。
戦闘機乗りと軍医はどうなる?
ブクマカ(※横から茶々入れる読者)が「軍医やパイロットは例外じゃ?」と首をかしげる。
理翔は PDF を開いてみせる――医師や看護師は“AMEDD 直接委任”でスタートが大尉相当。つまり最初から幹部だ。
「結局さ、技能職はなおさら《最初から将校》なんだよね。曹長ラインとはレールが別なんだ…」
JSDF も同じ匂い
日本の自衛隊も「曹→将」跳び級は制度上なし。幹部候補生課程を踏まないと三佐より上に行けない。
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本社⇔地方 “管理職シャトルラン”
> ブクマカ
「これ、JTC(Japanese Traditional Company)も同じ。地方支社の課長席って、全部本社から二年交替で降ってくるじゃん」
人事異動=jinji idōという名の永久シャッフル。開示資料によれば「個人の専門性や地域事情より“組織の新陳代謝”優先」。
理翔はそれを「雇ッシャリアン渦」と呼ぶ――都会本社が地方の人材プールを吸い上げ、また別の顔を落とす、終わりなき渦。
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“地方クォータ制”という禁じ手
政府は女性管理職30%目標を掲げてるけど未達ペース。
ならば――
> 理翔
「ローカル採用者も管理職30%ルール、どう? 本社→地方送り込みを30%以下に規制したら、地元出身の部長が普通になるよ」
> ツイ主
「軍隊も同じで“士官学校の県内 quota”とかやったら面白そうだな」
主人公は笑いながらも真剣だ。地方こそ徒歩圏麗都の宝石箱、なのに決定権は“遠方の将校”や“本社キャラ”ばかり――その構造を壊すには比率の法則しかない、と。
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ラスト一行の愛のチクリ
> 理翔
「ねぇ読者さん、曹長止まりの夢物語よりも、徒歩4分のローカル店を守る条例のほうが、ずっと現実を変えると思わない…?」
そう言って主人公は、次のページ――地方管理職クォータ草案という名の“作戦計画”を開くのだった。
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