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第二期《光の道しるべ》サイドストーリー集

花言葉

作者: アカリン

「三人とも、パパと一緒にママに似合うお花を選んでくれないか。」


小さな子を連れた男性が花屋の店先で何やら悩んでいる。

周辺にいる三人の幼子は、三人とも彼の子どもだろうか。


「いらっしゃいませ。」

「あの…妻に花束をあげたいんですけど、相談してもいいですか?」

「勿論です。お誕生日のお祝いとかですか?」

「いえ、退院したのでそのお祝いに。そんなに大きな束でなくて大丈夫です。あと来週誕生日なので、誕生花とか分かればお願いしたいです。」


彼の奥さんの退院祝いだという。

入院の理由は様々だろうが、その点については私から問う事はしない。

想像するに出産しての退院だろうか、これだけイケメンの夫であれば子沢山になるに決まっているし、連れている三人の子どもたちはどの子もクリクリの目で小顔で可愛らしい顔をしている。


「お誕生日ですか、おめでとうございます。12月の何日でいらっしゃいますか?」

「8日です。」


店内に戻り誕生花を調べると、誕生花は『ウィンターコスモス』とのこと。

「12月8日はウィンターコスモスっていうお花ですね。今ご用意できるのがこちらのお色になるんですが…奥様のイメージのお色とかありますか?」

「ちょっと今は違うんですけど、元は凄く優しくて明るいんです。だから黄色とかオレンジとかそんな感じの色ですかね。」

「それでしたら…」


今は12月。

それでもうちの花屋には季節や色を問わず、一年中様々な種の花を取り揃えているのが自慢だ。

一緒にいる子どもたちにも選んでもらいながら最終的に向日葵とカーネーション、バラ、そして誕生花であるウインターコスモスを組み合わせて予算相応に見繕うと、彼の娘なのであろう女の子の表情がパァっと明るく変わった。


「おはな、しゅごいねぇー!」

「きれいねー!」


よく見るともう一人の女の子ととてもよく顔が似ている。


向日葵は太陽の花という意味を持つ。

きっと家族を太陽のように明るくする存在であり、愛される女性なのだろう。

それぞれの花言葉の説明を加えて色味を見て貰うと、大きく頷きこのまま花束にして欲しいと依頼を受けた。

そして私はとある文をメッセージカードに書き認め、心を込めてラッピングをし、完成した花束と共に手渡した。


「私から奥様に是非この手紙をお渡しして欲しいのです。」

「わかりました。」



退院の日

ダイニングテーブルの上に飾った例の花束を見た里美の心を一気に華やかにした。


「そうだ、これ。」

「何?」

「花屋の店員から桃瀬へのメッセージだと。」


修二は預かっていた小さな封筒を里美に手渡すとその場で開封し、その目にはみるみるうちに涙が溜まっていった。

そのまま留守番することになった里美は、そのメッセージ通りある事を調べ始めた。


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