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ハイデア

真実の愛ですって?!


ロゼ姉様から魅了を解く方法を教えていただいたのだけど・・・。

どうやってそれを証明すればよいのでしょう?・・・


『それにつきましてはロゼ様から聞いております。』


侍女から説明を受けた私わたくしは戸惑いました。

私まだ10歳ですのよ?!

お相手が婚約者のロベルト様だったとしてもまだ婚約式の前ですのよ?!

それなのに・・・口付けを交わすのですか、ロゼ姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。


「で・・・でも宿り木はそう簡単には見つけられませんわよね?」


サッと侍女が取り出したのは・・・宿り木ではありませんか。

うっ・・・何故すでに用意されてるんですの・・・。


『精霊様が準備してくださいました。』


そ・・・そう・・・。精霊様が・・・。


「で・・・でも・・・。武の国までは遠いし時間が掛かり過ぎますわよね?

 宿り木も枯れてしまうのではないかしら?」


宿り木は日持ちせず枯れやすいのでしたわよね。

ドライフラワーにも向いていないとロゼ姉様がおっしゃっていましたし。


『ロベルト様はすでに鉱石の国へと奪還されてございます。

 またロベルト様の元へは精霊王様がお連れ下さるとの事でございます。』


はぅっ・・・

さすがロゼ姉様、準備万端ですのね・・・。


『お嬢様、ロベルト様がお嫌いですか?』

「え?・・・そんな事聞かなくても解っているでしょう?」

『左様ございますか。でしたら何を迷っておいでなのです?』

「だって・・・殿方との口付けなんて・・・」

『お嬢様・・・』


この侍女は幼馴染と言う事もあって遠慮のない物言いをしてくるのだけど、私の事をとても大事に思って居てくれる友人でもあるのよ・・・。


『お嬢様、先日奥様から結婚後の夫婦の営みについて学ばれましたよね?

 でしたら口付けの1つや2つが何だと言うのですか。

 ロベルト様をお助けしたいのでしょう?

 あの脳内お花畑とやらの訳も解らない女にロベルト様の操が奪われてもよろしいのですか?』


ズイズイと近寄りながら力説してくるのは・・・ちょっと怖いですわね・・・。

え? 今なんと言いましたの?

ロベルト様の操を奪う? 誰が?

・・・


「それは駄目よ!! ロベルト様!!

 待っていてくださいませ! 今ハイデルが参りますから!」


ええ、この時は焦ってしまったのです・・・。

落ち着けばわかったはずなのに・・・。

だってロベルト様はこの時自国にいらっしゃったのよ?・・・


『はい、しかとそのお言葉賜りました。

 ではロゼ様精霊王様宜しくお願い致します。』


え?ロゼ姉様そこにいらっしゃったの?霊霊王様も?!

急に恥ずかしくなってしまいました・・・。


『ハイデア、私は言葉を伝えるだけだし、ディーヴァは送るだけ。

 だから気にしないで?

 あ、帰りはあちらが送って下さるそうよ。ふふふ』

「え?ロゼ姉様?」

『いってらっしゃい、女は度胸よ!ハイデル。うふふ』


その含み笑いはなんですのぉー?と言う間もなく私の体は光に包まれて

次の瞬間 布団で簀巻き状態にされたロベルト様の目の前に立っておりました・・・。

いきなりですの?・・・

せめて隣の部屋でとか少しは心の準備がしたかったのですけども。


『うぅ・・・。』


ロベルト様・・・。苦しいのですか?目が虚ろになっておられます。

どうしましょう・・・。

【女は度胸よ】

そ・・・そうですわね、ロゼ姉様。

ここまで来たんですもの。女は度胸ですわよね・・・。

宿り木をかざして、その下で口付ければ・・・よいのですね。

きっと私は熟れた野イチゴの様に真っ赤だったと思います・・・。


そっとロベルト様に口付けを・・・


なんて出来る訳ないじゃあありませんか!

意を決してしましたわ! 勢いよく・・・。

歯が当たってガチッと音がした気がしましたけど・・・

初めての事ですし、緊張しておりましたのよ!

それでも・・・魅了は解けたようです。

ロベルト様の頬が赤く染まっていらっしゃいました。


『『 ロベルト!! 』』


ヒッ・・・陛下?! 妃殿下?!

いつからそこにおいでだったのですか?

もしかしてもしかしなくてもずっと見ておいでだったのですかぁぁぁぁぁぁ。

いやぁぁぁぁぁぁ。

きっとプシュゥーって湯気が出ているんじゃないかしら、ものすごく暑いんですもの私。

恥ずかしい・・・。今すぐ帰りたいです・・・。

その時ギュッと誰かに抱きしめられました。


『ハイデア、ありがとう。僕の天使。』

「ロ・・・ロベルト様?!」


落ち着いて下さいませ、ロベルト様。

陛下や妃殿下の御前なのですよ?

そっと陛下達を見れば・・・とても暖かい眼で見つめられていて・・・。

その後私はロベルト様の気が済むまで抱きしめられ、額や頬に口付けの雨が降り注いだのでした・・・。




『て感じだったよ、ロゼ。』

『そうなの?!ハイデアったら大胆ねー。唇じゃなくてもいいのに。』

『ロゼもそのくらい大胆になってくれてよいのだが?』

『ええ?!』

『ほれ、私はいつでもよいぞ?』

『ほれ、じゃないわよ!ってクレハ覗き見してたの?』

『宿り木の事を忘れていたらフォローしてやろうと思ってな。』

『へぇー・・・。本当に?それだけ?』

『いや少しは好奇心も・・・ゲホンゲホンッ

 口付ける勇気がなければ、こう頭を誘導しようかと思ってだな・・・』

『クレハ!!』

『いや怒るなロゼ。お陰でよい話が聞けたであろう?』

『そうだけども!いやそうじゃなくて』

『怒った顔もよいものだぞロゼ』chu

『ちょ、ディーヴァ!どさくさに紛れて何してるの!!』



ふぉっふぉっふぉ仲良きことは良き事かな。ふぉっふぉっふぉっ



『翁、笑ってないでこの2人止めてえぇぇぇぇぇぇ』

読んで下さりありがとうございます。

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